そろそろ映像は4Kで残すべき? パナソニックとソニーの4Kビデオカメラで撮り比べ 比較動画も公開
ガジェット通信 / 2015年3月13日 17時0分
近ごろのテレビは4K対応が当たり前。撮影機器ではビデオカメラはもちろん、スマートフォンでも4Kで動画撮影できるものが出てきました。コンテンツでは昨年秋にはオンデマンド放送『ひかりTV 4K』、3月には衛星放送『スカパー! 4K』が始まるなど、徐々に4K映像が身近なものになってきています。次にテレビを買い替えるときにはきっと4K対応になっているでしょうし、旅行やレジャーの記録、子供の成長の記録など、映像を記録する際には、そろそろ4Kで残してみては。今回はパナソニックとソニーの4Kビデオカメラを撮り比べして、4Kビデオカメラの実力を検証してみます。
●パナソニック『WX970M』とソニー『FDR-AXP35』を使用
今回検証に使うのは、パナソニックとソニーの最新の4Kビデオカメラ。パナソニックの『WX970M』は、『W870M』に4K撮影モードを追加した機種として1月に発売された4Kビデオカメラ。モニターの端に装備するサブカメラでワイプ映像を撮影できるのが特徴です。
ソニーの『FDR-AXP35』は、『AX100』に続き2月に発売された4Kビデオカメラで、空間光学手ブレ補正機能、モニター部分から投影するプロジェクター機能を搭載するのが特徴。2機種とも、家庭用ビデオカメラでは最上位クラスに相当する製品です。
この2台のビデオカメラを雲台に並べて固定し、グリップや三脚を使って撮影を実施。いずれも4Kモード、同じ画角と倍率で撮影して結果を比較してみます。
ビデオカメラを回す定番イベントといえば、運動会。子供の運動会をイメージして、オッサンの編集部スタッフが公園を走り回ったり、歩道を全力疾走する姿を撮影してみることにしました。
●両者ともクッキリ 4K画質に驚き
まず4Kビデオカメラの画質を確認してみましょう。3840×2160ドットの4K映像は、パソコン上で再生してキャプチャーしただけでも、いずれのカメラも解像感のあるクッキリした画質が確認できます。
拡大すると、顔の表情やTシャツのロゴがはっきり記録されていることが分かります。さすがは4K。HD画質のテレビに映しても、画質の高さは明らかです。4Kテレビの購入はこれからという人でも、4Kビデオカメラだけ先に持っていて損はないのではないでしょうか。
●離れた場所から撮影
運動会の撮影って、観覧席が離れていてコンデジやスマートフォンでは難しかったりするんですよね。運動会の撮影を再現するために、公園で走り回っている姿を、少し離れたところからズームで撮影してみました。
ズームにして動きのある被写体を追っていると、けっこう手ブレが発生することが分かります。パナソニック『WX970M』は、光学式と電子式を組み合わせたハイブリッド手ブレ補正機能を搭載。ソニー『FDR-AXP35』は、撮像素子を含む光学系全体を空間に浮いているように保つ“空間光学手ブレ補正”の機能を搭載しています。いずれも手ブレ補正の効果により、安定した映像に。若干、ソニー『FDR-AXP35』の方が安定した絵に見えます。
●見下ろす視点で撮影
運動会のダンスやお遊戯を撮る場合、集団の中で自分の子供だけを写したいので、カメラを高い位置で構えて見下ろすように撮ることがあります。今回は3脚の脚を手で持って、見下ろす視点でも撮影してみました。
手元が安定しない分、グリップを使って撮影した場合と比べて上下左右の方向に手ブレが多くなります。とはいえ、どちらのカメラも手ブレ補正が十分機能して、動く被写体をしっかりとらえています。
●全力疾走する姿を撮影
公園から見通しのよい場所へ移動して、今度は徒競走をイメージして撮影してみました。カメラに向かって全力疾走する姿を、位置とズームを固定して撮影します。
いずれも手足の動きや表情をきれいにとらえて、4Kの魅力が感じられる映像になりました。ダイナミックな映像は、やはり4Kで残しておきたい、という気持ちが強くなってきます。
●一緒に走って撮るとどうなる?
最後に、カメラが被写体と並走する状態で撮影を実施しました。運動会で移動が多いプログラムはカメラを持って移動しながら撮影することもありますし、より被写体に近づくことで迫力のある映像を残すことができます。
躍動感があり、迫力ある映像に。ソニー『FDR-AXP35』はステディカムで撮影したかのような安定感のある絵で、空間光学手ブレ補正機能の効果が最も感じられる映像になりました。静止画ではなかなか分かりづらい録画結果の違いは、是非動画で確認してみてください。
パナソニックとソニーの4Kビデオカメラで撮り比べしてみた(YouTube)
http://youtu.be/7binMX3waTw
●4Kにしない理由はない?
家庭用ながらも4Kに対応するハイエンド機である両機種、いずれも高精細な画質は「そろそろ4Kで残そうかな」と思わせる説得力があります。子供など動きのある被写体を撮影する際、どちらも手ブレ補正機能は優れていますが、カメラも一緒に動く場合はソニー『FDR-AXP35』に軍配が。
ソニー『FDR-AXP35』には、行事の記録で有効になりそうな面白い機能があったので、そちらも紹介しておきます。“トリミング再生”という機能を使うと、4K映像をテレビで再生しながら、カメラ本体のモニター上で指定したエリアをHD画質で切り出して再生できるのです。大勢の中で自分の子供をズームして撮影していると、たまにフレームアウトして見失ってしまうことがあります。“トリミング再生”が使えれば、全体を引きの絵で撮影しておいて、後から自分の子供だけズームして再生することもできるわけです。
卒業式や入学式、春休みのお出かけなど行事の多いこの時期。思い出の数々は4Kで残してみては。ビデオカメラの購入を検討している人は上記の動画を参考にしてみてください。
FDR-AXP35 | ハンディカム | ソニー
http://www.sony.jp/handycam/products/FDR-AXP35/[リンク]
WX970M | デジタルビデオカメラ | Panasonic
http://panasonic.jp/dvc/wx970m/index.html
映像撮影・編集:海老名芳明
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