とつげきーっ!兵を率いてデッカいボスに立ち向かう指揮アクション『Celestial Vanguard - 星の守護騎士』は勢いを付けてぶつかる気持ちよさが面白い【TOKYO SANDBOX 2024】
Game*Spark / 2024年7月15日 9時30分
2024年6月22日、ベルサール秋葉原にてインディーゲームイベント「TOKYO SANDBOX 2024」が開催されました。
本記事では、突撃アクションゲーム『Celestial Vanguard - 星の守護騎士(旧題:プリンセス・ナイト)』の試遊レポートと開発者へのインタビューをお届けします。なお、記事中のスクリーンショットなどはすべて開発中のものを使用しています。
とつげきーっ!が気持ち良いアクション
本作は、騎士団長として大勢の軍隊を引き連れ、モンスターに立ち向かうアクションゲームです。プレイヤーは戦闘に立つ姫を操作し、敵の攻撃を避けながら戦います。
ぞろぞろと引き連れるビジュアルだけでも楽しいのですが、本作のミソは「突撃」システム。ボタンを押すと敵に向かって突き進んでいくのですが、距離が遠ければ遠いほど勢いづいて威力が高くなるのです。敵の激しい攻撃をかいくぐりながら突撃するゲームプレイは爽快でした。
今回試遊したバージョンはまだ開発中であるため簡易的なものでしたが、わかりやすい攻撃予告が行われたり、回避ボタンでしっかり攻撃を避けられたりと、ゲームとしての作りもすでに綺麗な印象。ボーカル曲が流れるなど、リッチな作りになっていそうなところにも注目です。
シンプルなアイデアを突き詰めたアクションに!
ここからは、開発元であるPaPiPu Gamesさんにお話を伺います。
――たくさんの兵士を連れて突撃するというコンセプトが面白かったです。このアイデアはどこから思いついたのでしょうか。
PaPiPu Games色々なアイデアを試す中で「大勢を引き連れて歩く」という動きが面白いものになったんです。そこから、引き連れて歩くという部分をどのようにゲームにしたら面白くなるかという点を突き詰め、「騎士団で突撃」が面白いのではないかと思ってプロトタイプを作成しました。
結果、それがかなり面白くて、「これは売れるゲームになる!」と思いました。そこから可愛い主人公を作って、世界観作って、画作りして……と今頑張っているところです。
――それでは「遠くからスピードをつけて突撃したほうが強い」というアイデアもそのあたりの発想から生まれたのですね。
PaPiPu Gamesそうですね。スマートフォンゲームの『アーチャー伝説』という作品があるのですが、こちらは立ち止まると弓を撃つけど、動いている間は攻撃できないという仕組みなんです。その仕組みに感銘を受けて、極限まで少ないボタン操作で面白いものができないかなと考えました。
『Celestial Vanguard』はそこまでボタンが少ないゲームにはならないかもしれませんが、基本のアイデアとしては「移動してぶつかって攻撃」というシンプルなものにしており、幅広いお客さんに楽しんでいただけるのではないかと思います。
――ゲーム中にボーカル曲が流れるのが特徴的に感じたのですが、これはどのようにして入れることになったのでしょうか。
PaPiPu Gamesご批判もあるかもしれないのですが、実はボーカル曲はAIが作曲しているんです。ツールを使ってみたところ、良いなと思う曲がいろいろと作れました。
本作は可愛い女の子が主人公のゲームですが、こうしたゲームが作りやすいのは日本の強みだと思います。なので、女性ボーカルのアニソンやJ-POPっぽい曲は親和性が高いですよね。
そういうジャンルにオリジナル楽曲を数十曲入れるなんて昔は考えられませんでしたが、今はできる環境があるので、チャレンジしてみたいと考えました。
――なるほど!AIで作曲しているから、すでに曲がいろいろと用意されているのですね。
PaPiPu Gamesそうです。作った曲の中に、自分の中でかなり気に入ったものもあり、歌いながら開発してます(笑)。アニメの一番のバトルシーンでテーマ曲が流れるのって燃えるじゃないですか。そういったアツさが感じられるものにしたいですね。
――すでにゲームとしてかなりこなれた印象を受けたのですが、これまでゲーム業界の経験などはあるのでしょうか。
PaPiPu Gamesゲーム業界24年です!新卒でKONAMIに入って『遊☆戯☆王』『メタルギアソリッド2』『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』などに携わり、Activisionで『天誅』、ソニー・コンピュータエンタテインメントでPSPのローンチや『BLEACH ~ヒート・ザ・ソウル~』シリーズなども手掛けました。
他にもオンラインゲームの運営を学んだり、エレクトロニック・アーツでモバイルゲームを運営したり、中国ゲーム会社の日本支部に所属したり……とさまざまな会社を経てきました。
今はフリーランスで活動していますが、フリーランスで生きていけたら幸せですね。
――リリースは来年予定とのことですが、今後どのような点を重視して開発を進めていきますか。
PaPiPu Games今は基本のゲーム性を着地させたいと思っています。本作のアイデアはちょっとユニークで新しいものだと自負していて、操作周りの快適さにもこだわっています。カメラ操作がないってことに気づきました?
――確かに!カメラ操作がないことに気づかないくらい自然でした。
PaPiPu Games縦横無尽に走り回って突撃して回避して……という操作を、何の説明もなく自然に動かせるようにするためにさまざまな工夫を重ねました。
誰もこのこだわりに気づかないくらい自然にするのが目標なので自然に遊んでいただけるのはゴールなのですが……自分で言うのも少し恥ずかしいのですが、正直かなり頑張ったのでアピールしたいポイントです!
あとは、どういうゲームとして着地させるかを詰めていくのが目標ですね。何が面白いのかをはっきり決めて、遊びの幅を定めたらステージや敵の種類が量産できると思います。実はこの試遊版の状態に着地したのは2日前ぐらいなんです……やはり「イベント出展」は良い締切になって、助かりますね。
――ありがとうございました。
『Celestial Vanguard - 星の守護騎士』は、PC(Steam)向けに開発中です。
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