【特集】『Once Human』はなぜヒットした？基本無料では少し珍しいオープンワールドサバイバル、PvPやアイテム集め、基地建設など熱中できる要素たくさん

日々たくさんのゲームがリリースされる現代。その分話題になる作品も多いわけですが、「どうしてこのゲームは人気なんだろう？」と思ったことはありませんか？

この連載では、ゲーマーから注目を浴びているゲームがなぜ人気になっているのかを分析します。記事を読んで、流行っているゲームに詳しくなっちゃいましょう。今回は、『Once Human』をお届けします。

独特な世界観のオープンワールドサバイバル

本作は、基本プレイ無料で遊べるオープンワールドサバイバルゲームです。特殊な力を得た「新人類」と呼ばれるプレイヤーたちは、人や動植物を侵食する異形の生物「スターダスト」の力を活かして生き延びます。

主人公は身元が不明の人類として、怪しげな研究所のポッドに保管されているという場面から始まりますそして。研究所で謎のエラーが発生し、研究員が爆散するという不可解な現象も発生。そんな中、主人公はポッドから抜け出して外の世界へと旅立ちます。

チュートリアルを抜けるとオープンワールドに突入。ここでは自分の基地を建設したり、世界を探索してアイテムを探ったりします。この世界は文明が崩壊した後なので、現代的な建物の廃墟がところどころに存在します。

基地建設では、あらかじめ設定した拠点に建物を作ることができます。建物を作るには素材が必要で、周りの木や鉱石などを削って素材を採取します。ゲームを進めてスキルツリーをアンロックするほど、分解機や溶解炉などさまざまな施設もアンロックされていきます。

武器には近接から遠距離まで揃っており、それぞれ性能が異なります。建物内を探索すればアイテムボックスが見つかり、中から消費アイテムや武器・装備を獲得できるので、ハクスラ的な楽しみも用意されています。

戦闘はシンプルなデザインで、マチェットなどの近接武器であれば弱攻撃と強攻撃の使い分け、クロスボウなどの遠距離武器であればしっかりエイムして撃つことが重要です。空腹や喉の渇きという概念が用意されているので、適宜アイテムで回復しなければなりません。

あざやかな色のクモや、無機物と融合した巨大なボスまで秀逸な敵デザインは必見です。

ゲームとしてはオンラインサーバーに接続して楽しむサバイバルクラフトとなっており、ほかプレイヤーも生存する中でプレイします。サーバーによってはPvPも可能なので、『Rust』のようなシビアなサバイバル体験も楽しめそうです。

なぜヒットした？

本作はリリース当初より高い注目を集めており、SteamDBによればピーク時の同時接続プレイヤー数は23万人超え。記事執筆時点では少し落ち着きましたが、それでも19万人強の同時接続プレイヤーを集めるほど多くのプレイヤーを獲得しています。

本作の開発元であるStarry Studiosの親会社は中国大手のNetEaseであり、有名ゲームイベントに出展するなど力を入れたプロモーションが行われました。Steam版レビューは記事執筆時点で5万件を超えており、新たな基本プレイ無料ゲームとして高い注目を集めているといえるでしょう。

基本プレイ無料のゲームとしてオープンワールドサバイバルジャンルのゲームは少し珍しいことも注目される理由のひとつとなっており、『Fallout 76』プレイヤーなどからも熱視線を浴びている模様です。

なお、リリース当初に物議を醸した利用規約の個人情報に関する項目については、一部誤解や読み違いが起きている模様。開発元も声明を発表し、正当な法的根拠がある場合にのみ使用すると応えています。とはいえ、不安に感じる人は利用規約によく目を通し、受け入れられなければプレイをやめておきましょう。

今後も人気は続く？

本作は運営型ゲームであるため、今後も定期的なコンテンツ追加が予定されています。まずは9月に新たなPvPシナリオが公開され、ゲーム内の陣営であるカゲロウとロゼッタの戦いが描かれます。その後はPvEシナリオが予定されており、新たな北部エリアやモンスターチャレンジが追加されます。

現在はSteam版だけでもピーク時に20万人近いプレイヤーを抱えており、9月にはiOS/Android版のリリースも予定されているため、今後何度も話題を集めるタイミングが訪れそうです。一方で、シーズン制である本作は2ヶ月ごとのワイプが予定されている点には注意が必要です。

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『Once Human』は、PC（Steam/Epic Gamesストア/公式クライアント）向けに基本プレイ無料で配信中。iOS版は9月26日リリース予定とされていますが、Android版の配信日は告知されていません。