面倒な“歌枠”が楽になるかも？配信者向けアプリ『カラオケJOYSOUND for STREAMER』は何が便利になるのか。配信前に知りたい規約やスペックの情報も

エクシングがSteamで配信予定の『カラオケJOYSOUND for STREAMER』が大きな話題を集めていますが、どういった点が配信者にとってありがたいのでしょうか。本記事では、利用前に知りたい規約やスペックの情報とあわせて解説します。

“歌枠”がやりやすくなる？

バーチャルYouTuberなどが行う歌配信、いわゆる“歌枠”と呼ばれる配信は人気コンテンツのひとつとなっており、有名な配信者も多数行っています。しかし、この”歌枠”は使っても権利的に問題のない音源を探さなければならないため、始めるのが大変という事情があります。

しかし本アプリケーションは数万曲以上がすべて配信に使えることが明言されており、使っても問題のない音源探しのがこのアプリ1本で完結するのは非常にありがたいポイント。カラオケ大手シリーズであるJOYSOUNDということもあり、曲のラインナップやクオリティも安心できそうです。

ただし、利用規約を読むといくつか気をつける点がありそうです。まず、本アプリの配信およびサービスは日本国内向けのみに行なわれます。日本人であっても海外在住の配信者などは利用できないものと思われますので、ご注意ください。

また、営利配信は通常プランと別に提供されるというProプランでなければ行うことができませんし、その範囲も後日明らかにされる一部用途に限られるとのことです。本ソフトの意図を考えればおそらくはスパチャなどはProプランでは許諾されると考えられますがご注意ください。

次に、提供楽曲が配信停止となった場合について。各楽曲は期日や対象楽曲を明示することなく配信停止となる場合があります。また各楽曲の許諾契約が変更された場合にはその楽曲を利用していた動画や配信も公開停止する、もしくは個別に権利者に許諾を取らなければなりません。

特に気をつけなければならないのは、配信・投稿前にアプリケーション内にチャンネルを登録しなければならないという点。利用登録チャンネルに未登録のチャンネルで投稿や配信を行った場合、動画が削除措置となる場合があります。同様に、配信ではアプリケーション画面とカラオケコンテンツ、自身の歌を必ずセットにしなくてはならないほか、サービスロゴやSteamのユーザー名（プロフィール名）を動画・配信内に明記する必要があります。他にもさまざまな記載がありますので、配信を考えている方は読んでおきましょう。

本アプリの動作要件はやや高めとなっており、特にGPUはRTX 3050 6GBが必要とされています。これはそれほど高い性能のものではなく、記事執筆時点で3万円前後が相場のGPUです。ただし、配信や録画をしながらと考えると、これでPC利用での配信デビューだ、といった考えの方はもう少し余裕のあるスペックにしておいたほうが良いかもしれません。

なお、まだ詳細は明かされていませんが、本作の利用は一部無料楽曲を除き月額利用券制となります。最初の方で記した通り、通常のプランでは私的利用のみであり商用利用は禁止とされていますが、Proプランを契約すれば一部営利目的での利用が可能になるとされています。続報に期待しましょう。

なお、配信者でないユーザー向けには別途『カラオケJOYSOUND for Steam』が配信予定。こちらも月額利用券制です。参考までにスイッチで配信されている同様のアプリでは30日券が1,540円となっています。

“歌枠”が始めやすくなりそうな本アプリに大きな期待がかかっていますが、一部注意が必要な場面もありそう。今後詳しい続報が伝えられていくものと思われますが、配信を考えている方は注意深く規約などをチェックするようにしましょう。