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新規ユーザーへの丁寧な導入を心がけた『ディアブロ IV』拡張パック「憎悪の器」開発者インタビュー!最高のカスタマイズ性を持った新クラスの内容に迫る【gamescom 2024】

Game*Spark / 2024年9月6日 22時0分

ドイツで8月21日から24日かけて開催された大型ゲームイベント「gamescom 2024」。今年も多くの情報がもたらされたイベントとなりました。

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本稿では、Blizzard Entertainmentが手掛けるアクションRPG『ディアブロ IV(Diablo IV)』の拡張パック「憎悪の器」について、開発チームからシステムデザイナーのAislyn Hall氏とディレクターのBrent Gibson氏に合同インタビューをする機会があったので、そこで伺ったお話をお届けします。




写真左からAislyn Hall氏とBrent Gibson氏

ーー新しいクラスである「スピリットボーン」の設計目標はどういったものでしょうか?


Brent Gibson氏「スピリットボーン」は、本作において最もカスタマイズ性に富んだクラスです。例えばプレイヤーが、「バーバリアン」のようなクラスが好きな場合、より攻撃的なダメージスタイルのビルドを組んで遊ぶことができます。


私たち開発チームが掲げた当初の目標は「様々なクラスのハイブリッド」というものでしたが、これは非常に難しい調整でした。そういった各クラスの要素を取り入れるということは、一歩間違えれば、アイデンティを失い汎用的なものになってしまいます。


Aislyn Hall氏しかし私たちは最終的に、すべてがバランスよく機能できるようなシステム……ジャガー、ゴリラ、イーグル、センチピードといった4体の「守護霊獣」を作り上げることができました。彼らを組み合わせて使役することで、より豊かなプレイ体験を得ることができるでしょう。


またこの「スピリットボーン」を通して、プレイヤーが新しいジャングルエリアである「ナハントゥ」をより深く体験するというのも、もう一つの大きな目標です。


ーー7月の事前体験会で展示した新クラス試遊用ビルドから現時点に至るまで、どのようなバランス調整を施されましたか。センチピードがなかなかの暴れっぷりだったようですが。


Brent Gibson氏たしかにその試遊イベントでは、プレイヤーからフィードバックを受け取り次第すぐに修正を行いました。ただし、クラスが持つ「コアの面白さ」はそのままにして、バランスに注意しつつ改めて調整を行っていく予定です。もちろん調整後も、この新しいクラスを楽しく遊べることでしょう。


Aislyn Hall氏イベントでは、才能と熱意に溢れたプレイヤー達から多くのフィードバックを受けました。彼らは鋭い洞察力を持っており、「スピリットボーン」のような新しいクラスについてもすぐに様々な指摘を提供してくれました。私たち開発チームにとって、こういったリリース前における初期段階でのフィードバックは非常にありがたいものです。ゲームバランスを調整するうえで現状を理解するのに役立ちます。彼らと協力することは非常に貴重であり、集まったフィードバックを参考にしつつ、これからも調整は行われていくでしょう。


「憎悪の器」では、キャンペーンを通じていくつかの新しいコンテンツが導入されていきますが、その中でも「タイムアタック・ダンジョン」は特に新しいゲームモードでしょう。このモードでは特定のアイテムを捧げることで、ダンジョン内の難易度を変更できます。難しくなるほどリスクも高まりますが、その分、得られる報酬もより価値のあるものになります。


ーー『ディアブロ』シリーズでは、コミュニティの間で常識を覆すようなユニークなビルドが発見され、メタを大きく揺るがすこともありました。これまでメディアや関係者向けに展開した試遊イベントで、開発元が想定していなかった「スピリットボーン」のビルドやゲームプレイは見られましたか。


Brent Gibson氏いくつかありましたね。私たち開発チームは、毎日いくつもの組み合わせをテストプレイしているのですが、こういったイベントのたびに新しい発見があります。だからこそプレイヤーに試遊してもらうのです。プレイヤーの「ゲームシステムの裏口を探してやるぞ!」というモチベーションも、『ディアブロ』を構成するアイデンティのひとつだと思いますね。


Aislyn Hall氏繰り返しになりますが、こういった思いも寄らない発見があり、そこから再度ゲーム調整するという流れになった時……私たちチームはプレイヤーコミュニティの声を聞き、本作を楽しんでプレイする皆さんが望む方向へと進めたら、と考えています。


ーー新しくDLCがリリースされていくにつれ、多くのクラスやビルドが複雑になって行くと思われます。そういった中で新規プレイヤーに対しては、何かアプローチを考えていますか?


Brent Gibson氏私たち開発チームは、常にそういったアプローチについて考えています。本作はアクションRPGですが、例えば新規プレイヤーがそれ以外、または特定のジャンルしか遊んだことがないといった場合においても、チュートリアルを用意するなどサポートする設計を取り入れています。


「憎悪の器」では、キャンペーンを通じて新しいコンテンツが導入されていきますが、その中でも「タイムアタック・ダンジョン」は特に新しいゲームモードでしょう。このモードでは特定のアイテムを捧げることで、ダンジョン内の難易度を変更できます。難しくなるほどリスクも高まるものの、その分、得られる報酬もより価値のあるものになります。


こういった新旧のコンテンツが入り混じるため、ゲームへの導入部分には細心の注意を払っています。例えば今回のDLC「憎悪の器」についても、プレイヤーはもともとのキャンペーンを通じて、適切なタイミングで新しいコンテンツに触れていきます。私たち開発チームは、ゲームが複雑になりすぎることで、プレイヤーの皆さんがプレイを諦めてしまうような事態になることを望んでいません。


ゲームの進行度がフレンドと異なっていても、メインキャンペーンを半分しかプレイしていなくても、キャッチアップしやすいレベルデザイン等を取り入れました。これによりプレイヤーは安心して新しいクラスを使用してゲームを最初からプレイすることができると思います。さらに私たちは、優先クエスト、 騎乗、ポーションなどのシステムを見直し、「使いやすさ」に主眼をおいたユーザーエクスペリエンスの改善を行いました。


また、本作はGame Passといったサブスクリプションサービスによる配信が行われているため、多くの新規プレイヤーが手に取ってくれました。そこからさらに口コミが広がっているので、今回のDLCリリースに伴い、これまでプレイしたことがない人でも興味を持ってもらえたら良いな、と考えていますね。


戦闘を支援してくれる「傭兵」という新システム

ともあれDLC「憎悪の器」には、多くの新機能が追加されますが、アクセシビリティは引き続き最優先事項です。例えば、新規プレイヤーが進捗が異なるフレンドと遊びやすくしたり、グループプレイや協力プレイを可能な限り実行しやすくするよう努めています。そういった新機能の1つとして、「パーティーファインダー」を取り入れたのです。


もちろんこの機能を実装するにあたって注意したのが、荒らし対策です。とはいえ何かあったらすぐブロックだのキックだのという経験はフラストレーションを生むだけなので、プレイヤーの皆さんが良いゲーム体験を得られるようにすべくフィルタリングシステムから設計を行っています。




Blizzard Entertainmentが手掛けるアクションRPG『ディアブロ IV(Diablo IV)』拡張パック「憎悪の器」は、2024年10月8日(日本時間)にて配信予定です。


今年も賑わいを見せた「gamescom 2024」、Game*Sparkでは引き続きインタビューやハンズオンプレイレポなど様々な記事を掲載予定です。

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