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『アサシン クリード シャドウズ』開発者インタビュー!「リアリティ」備えた世界再現、鎧などはディティールに注力【gamescom 2024】

Game*Spark / 2024年9月13日 1時5分

ドイツで8月21日から24日にかけて開催された大型ゲームイベント「gamescom 2024」。本稿では、ユービーアイソフトが手掛けるシリーズ最新作『アサシン クリード シャドウズ』の開発者インタビューをお届けします。今回はアートディレクターのThierry Dansereau氏にお話を伺いました。

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Thierry Dansereau氏

――『アサシンクリード』シリーズの既存ファンや、初めてプレイしようと興味を持っている新規プレイヤーに対して、本作はどのようなアピールポイントがあるでしょうか?


Thierry Dansereau氏 『アサシンクリード シャドウズ』は素晴らしいタイトルであり、次世代のゲームシステムに基づいた新しい冒険をプレイヤーの皆さんに提供するので、これまでのシリーズを遊んでくれた方にも、これから新しく遊ぶ方にも、ぜひともプレイしてもらいたい価値のある作品だと思います。


開発にあたり私たちチームは本当に一生懸命取り組んでおり、社内外の専門家と日本の協力者にも力を借りて、最高のゲームを作っています。ただ、これはフィクション作品なので、ゲームプレイとエンターテインメントに基づいたバランスを調整しなくてはならない場面もありますが、それでも日本のプレイヤーの皆さんにも楽しんでもらえるよう最善を尽くしています。実際にプレイしてもらえるのが待ちきれません。


――デザインの部分からはズレた質問になってしまい申し訳ないのですが、本作に「現代パート」はありますか?


Thierry Dansereau氏 「現代パート」はあります。「Animus Hub」と呼ばれる別のチームが担当していて、彼らは私たちとは別の独立したチームとして作業しています。現代パートはまだ制作中ですが、彼らのチームは『アサシン クリード』シリーズの世界を尊重し、各要素が矛盾なく正しく繋がっていることを鋭意確認中です。なお現代パートのコンテンツはすべて、シリーズでお馴染みのシステム「Animus」を通して行われます。


――『アサシン クリード』シリーズは、建物などをなるべくリアルに作り込みつつも、同時にゲームプレイを損なわないようある程度の調整もされていることと思います。今作において、そういったバランスはどのような塩梅で調整されているのでしょうか?


Thierry Dansereau氏 これまで『Immortals』のようなゲームも手がけてきた経験もあり、『アサシン クリード』シリーズの世界は私たちにとっても素晴らしい遊びの場であり、その世界の一部を仕事として再現できることに誇りを持っています。私たちは、フィクション作品に合うような「リアリティ」を備えた世界を再現することに重点を置いています。


ゲーム本筋に関連する衣装は、博物館にあるようなものを参考に、時代考証をしています。とはいえキャラクターの外見を着せ替えるなどのライブコンテンツ的な楽しみは、プレイヤーが自身の好みで選択する部分なので、デザインにはある程度の自由度を持たせています。


またそういった時代に基づいたデザインを行う時、ゲームの舞台となる時間軸より「前の時代」のテイストを混ぜることはありますが、「後の時代」つまり未来的な要素はなるべく混ぜないようにしています。これについては常に細心の注意を払っていますが……!


とはいえ本作にはたくさんの武器・装備が登場し、後々登場するコンテンツでは武器や防具はよりファンタジー寄りになります。しかし最初にプレイヤーに提供するものは、『アサシン クリード』の基盤となるものであるため、可能な限り時代に沿った再現を試みています。


――なるほど……では例えば、"リンゴ”のデザインは……


Thierry Dansereau氏 おっと!それについてはゲームのネタバレになるかもしれないので黙秘させてもらいます(ニヤリとした笑み)。


――失礼しました……! ともあれ武器や防具などをデザインする際、細心の注意を払うということでしたが、具体的にどのような点に気をつけているのでしょうか?


Thierry Dansereau氏 日本の文化は非常に豊かで、鎧などは非常に細かいディテールを既に持っていると思います。そのためこちらで何か追加でデザインをするという作業よりも、ゲーム内でそのディティールを再現する、ということに注力しました。そのため都度、専門家に確認して作業を進め、正確かどうか、間違いがないか、誤解を招くような表現がないか等をチェックしています。特に今回は日本の文化を尊重したいので、本当に細部にまで注意を払っています。ときには博物館のデータベースや時代劇なども参考にしていますね。


――また少しズレた質問になってしまうのですが、過去のシリーズにあったような、迷路やパズル、古代の暗殺者たちの墓場のような場所などは、今回も登場しm……待った、これもネタバレに片足突っ込んでいたらすいません……!


Thierry Dansereau氏 大丈夫、ネタバレにはなりませんよ。本作はオープンワールド形式なので、多様性に富んだ探索要素を提供したいと考えています。この実現のため、サブスタジオにいる多くのメンバーたちとも協力しています。もちろん建築、各素材、環境まわりに特化したそれぞれの専門家にも助力してもらっています。


過去の『アサシンクリード』シリーズと同様、本作にはプレイヤーが探索できるコンテンツがたくさん用意されています。本作の醍醐味のひとつですからね……様々なタイプのロケーションでの探索や冒険にご期待ください!


――ありがとうございます。最後に個人的な質問になってしまうのですが、Dansereauさんが手掛けたデザインの中で一番のお気に入りについてお聞かせください。


Thierry Dansereau氏 環境まわり、特に「植生」のデザインですね。実際に見て学ぶべく、フィールドトリップとして日本に来たとき、最初に印象に残ったのは植生の密度でした。これを是非ゲームに反映させたいと思い、どのようにして実現するか?という試行錯誤が始まりました。


その結果、ゲーム内の四季や気象、24時間で進む時間サイクルなどを全てリアルタイムでシミュレートする新しいエンジンとプログラムが完成しました。これを成し遂げるために、プログラマー達は大変な努力をしてくれました。また彼らだけでなく、他にもテクニカルアーティスト、テクニカルディレクターたちによる強力なサポートのおかげでもあります。


多くの苦労がありましたが、私たちはこれを達成することができました。ゲームのスクリーンショットや動画を見ていただければわかると思いますが……季節によって変化する、非常に密度の高い植生と環境を実現できたことが本当に嬉しい。プレイヤーの皆さんに実際にプレイしてもらえるのが待ちきれませんね。


技術的にも気合の入った『アサシン クリード シャドウズ』は、PS5/Xbox Series X|S/Windows(Ubisoft Store、Epic Games Store)/Mac(App Store)向けに11月15日に発売予定です。


今年も賑わいを見せた「gamescom 2024」、Game*Sparkでは引き続きインタビューやハンズオンプレイレポなど様々な記事を掲載予定です。

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