血煙漂う世界での“斬って斬られて”。『Phantom Blade Zero』は爽快感と高難易度が同居する剣戟アクション！【TGS2024】

東京ゲームショウ2024にて、S-GAMEが手掛けるPS5/PC向け剣戟アクション『Phantom Blade Zero』がブースを出展しました。本記事では「gamescom 2024」にも出展してその独特な世界観とアクションが注目を集めている本作のプレイフィールを、ブースレポと共にお届けします。

幕張メッセに現れた『Phantom Blade Zero』ブースでは編み笠を被った主人公の姿が大きく描かれ、書のように描かれたタイトルが実に良い味を出しています。この武侠的なテイストは本編にも散りばめられており、非常にクール。

今回の試遊版は『Phantom Blade Zero』のアクション要素の体験が中心となり、ひたすら血煙の中での剣戟アクションを味わえるモノになっていました。ただし途中に挿入されたフレーバーテキストでは「何のために刀を振るってきた？」と心震わせる台詞も挿入されます。ボス3体を倒すことで配られた冊子にスタンプを押してもらえるというチャレンジも用意されていました。

第1ステージでは近接攻撃に刀と双剣、遠距離攻撃に大砲と弓矢が装備されていました。続くステージでは薙刀じみた武器などが出てきたのを見るに、本編では多様な武器を収集、装備して強敵に挑むことになりそうです。

操作の詳細は割愛しますが、攻撃だけでなく回避と受けが重要になってくるゲームシステムで、奥義などを含めシンプルな操作性ではあるものの、目まぐるしく変わる剣戟の中で適切な行動をとる必要に駆られます。

まずは敵の集団がたむろする広場で敵を殲滅していきます。油断すれば囲まれそうですが、大砲などを使用して気持ちよく掃討していきます。すると現れたのがいかにも「山賊の頭領」っぽいビジュアルをしたボスです。その名も「鐵殺」……「ビジュアルが雑魚っぽいな（笑）」と思いながら挑んだら、瞬殺されました。

死亡するとマップの初めに戻されるものの、他の敵は死んだままでリスポーンしません。広場に待ち構える「鐵殺」はベーシックな動きをするボスですが、攻撃力が高い！ 『Phantom Blade Zero』の洗礼と言うべきか、何度も挑むことになりました。

ボス戦ではなおのこと防御が重要となってきます。白い光と赤い光が強攻撃のタイミングなのですが、「受けるべき攻撃」と「避けるべき攻撃」が違い、それをミスると大きなダメージを受けてしまいます。かわりに、こちらが上手く受け切ることで影のように相手の背後に移動、流れるように攻撃できます。

このバランスが非常に上手くできていて、「相手を追い詰めている、このまま削りきれる」と考えた数秒後に猛烈な反撃を受けて死んでしまうのです。これはひとえに自分のミス。プレイスキルがあれば勝てたわけで、「次は絶対に負けない」と思わせる悔しさと爽快感がありました。

「鐵殺」を倒すと、次は「横刀隊長」。さらに進むと「崑崙の裏切者 荒行子」が待ち構えています。しかし「鐵殺」で何度も死んだ筆者の修羅道は「横刀隊長」で止まってしまいました。筆者はアクションが上手いとまでは言いませんが、苦手とも言わない程の腕前です。しかし“単なる理不尽な難易度”とは感じず、時間が許す限り何度でも挑戦したいと思わせる楽しさがありました。

“死にゲーと言えばソウルライク”となりがちな昨今ですが、筆者は『Phantom Blade Zero』を「ソウルライクではないが、ソウルライク好きに刺さる作品」と感じました。ひたすらに強い敵と戦い死を繰り返す、そして磨いた自分の腕前で強敵を倒すというゲームプレイにはソウルライクらしさを感じられますが、復活した際には死ぬ前に倒したエネミーが消えていますし、マップでの配置などを頭に叩き込む必要はありません。

つまるところ『Phantom Blade Zero』は“ソウルライクではないが、難易度と楽しさはソウルライクを想起させる”というのが筆者の印象です。何度も死んで、次は勝てると思いつつ、また死ぬ。その果てに一勝を拾う楽しさがあるのが『Phantom Blade Zero』です。骨太アクションが好きという方は、ぜひチェックしてみてはどうでしょうか。

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『Phantom Blade Zero』はPS5/PC向けに発売予定です。