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恐るべき自然災害を利用して生き残れ!タクティカルオープンワールドエクストラクトシューター『EXOBORNE』開発インタビュー【TGS2024】

Game*Spark / 2024年10月6日 20時0分

2024年9月26日から29日まで、千葉・幕張メッセにて開催された世界最大級のゲーム展示会「東京ゲームショウ2024」。出展社数、出展小間数ともに東京ゲームショウ史上最大規模となる会場内では、さまざまな企業のゲーム情報で大きな賑いを見せていました。


Level Infiniteのブースでは、期待のオープンワールド・エクストラクトシューティングゲーム『EXOBORNE』の展示も行われていました。本作は、自然災害によって荒廃したアメリカが舞台。プレイヤーは「エクソ・リグ」と呼ばれるスーツを身に纏い、危険な世界で戦闘・探索・脱出を行うPvPvE作品です。


今回Game*Sparkでは、開発を担当したスウェーデンのSharkmobのスタッフとの対面インタビューを実施。気になる世界観やゲーム内容、作品の魅力などについてたっぷりとお聞きしました!


自然災害の脅威と恐るべき企業に立ち向かう


インタビューでは、まず『EXOBORNE』の開発の歴史や世界観についてのお話を伺いました。本作は2023年12月の「The Game Awards」で発表され、開発が続けられていました。その後、クローズドテストなどを経て2024年8月には初のゲームプレイトレイラーが公開されています(冒頭トレイラー)。


『EXOBORNE』の物語は、天変地異によって荒廃した近未来が舞台。この大災害に立ち向かうための、大企業「Rebirth」による人類最後の希望【Project Rebirth】は失敗に終わってしまいます。大規模な災害の中で「エクソ・リグ」は、人々を“守る”ものから“奪う”ためのものへと悪用する人々が増えていきます。


さらに「Rebirth」は人類を守るべきものだった複数のタワーを兵器化したことで、人類は崩壊の危機を迎えてしまいます。プレイヤーは「Reborn」と呼ばれる存在となり、反乱軍として自然の脅威に脅かされる「コルトンカウンティ」という架空の地域を舞台に、災害や企業の悪意に立ち向かうというのが大まかな世界観です。


本作のPvP要素の設定に関しては「Reborn」の中にも反乱軍に協力しない立場の者がいて、その相手と物資調達などで争うことになるとのこと。フィールド内ではNPCの敵も多く「Rebirth」だけでなく、バンディットも登場します。


ハイリスク・ハイリターンの戦いを


ゲームは「出撃準備・縦走(マップ移動)・取得(戦闘・探索)・脱出」のループを基本要素としています。マップ内には多くの施設が残されており、その中を探索しながらアイテムを集め、最終的に脱出するのが目的です。もちろん、倒されてしまったらすべてを失ってしまいます。


開発チームでは、本作でプレイを定義する要素として「アイテムの選択」を重要視しています。それはマップ探索中の拾得物の取捨選択だけでなく、ステージに対して「エクソ・リグ」のアビリティをどう調整するか、どの武器を持ち込むかなど、複数の意味を持ちます。


ゲーム内の自然災害には雷・嵐・竜巻から雨や霧、デブリなど多彩な種類があります。さらに、火災と竜巻が組み合わさることで巨大な炎の竜巻が発生するといった、複合的な要素もあるようです。プレイごとにダイナミックに変化する環境への適応も大切です。


「ハイリスク・ハイリターン」が大きなテーマの本作では、こういった危険な地域でより大きな戦果を得られる可能性があります。「エクソ・リグ」のアビリティには自然災害に適応できるもの・利用できるものもあるので、うまく利用さえできれば他のプレイヤー相手にも有利に立ち回れます。


ゲーム内には偵察向けの【VIPER】、機動力に優れた【KESTREL】、高い装甲を持つ【KODIAK】という3つのメインリグがあり、それぞれ固有の能力を有しています。また、共通装備としてグライダーやフックなどもあり、装備ごとのTIERもあるので非常に幅広いカスタマイズが可能です。もちろんスキンも変更できます。


『EXOBORNE』は、ジャンル初心者でもアプローチしやすく極めるのは難しいというのが開発コンセプト。ハイリスクなゲームセッションと、長期的には誰もが恩恵を得られるリスクの低さを両立させたいという狙いがあるようです。


脱出時が一番の高リスクにも


今回のセッションでは、具体的なゲームの流れも映像付きで説明してもらいました。ゲーム開始時は3人で空中から降下し、それぞれが同じ地域にへと降り立っていました。まずは安全のためにも合流を最優先する事を考える必要があるようです。


マップの各施設には、色々なアイテムやチェストを発見できます。また、NPCを倒すことでも装備を入手できるようです。PvPでは仲間を蘇生できるため、ダウン状態の相手にとどめを刺すことが重要です。なお、倒したプレイヤーをサーチした際は、インベントリ表示ではなく“アイテムが周囲に散らばる”仕様でした。


また、マップ内には「Rebirth」のタワーもあり、これを無効化することも重要なアクションの一つです。タワーの設備を無効化するためには、周囲のドローンなどを破壊する必要があります。反乱軍として「Rebirth」の施設を破壊することも可能です。


マップからの脱出には、特定ポイントでビーコンを使用します。ビーコン使用後にカウントダウンが始まり、脱出用の乗り物が来るまで生き延びなければなりません。乗り物が到着後も出発までのタイムがあり、さらに耐久する必要があります。脱出時は本作でもっとも危険なシーンにもなるようです。


映像内では、バギー同士で戦うPvPの様子なども確認できました。また、ダメージを受ける竜巻で高速移動を行うなど、自然を利用したテクニックも豊富にあるようです。


『EXOBORNE』開発インタビュー


ここからは、『EXOBORNE』開発スタッフへのインタビューの内容をお伝えしていきます。主に回答してくれたのは、同社のCMCO兼共同創設者マーティン・ハルトバーグ氏と、本作エグゼクティブプロデューサーのブリンリー・ギブソン氏です。


――8月に公開されたゲームプレイ映像では、アサルトライフルやハンドガン、スナイパーライフルなどの武器が確認できます。ゲーム内には何種類くらいの武器種があるのでしょうか?


開発チーム:『EXOBORNE』には、ハンドガンやサブマシンガンなど一般的なシューターに出てくるような武器の種類が一通り用意されています。また、リグを駆使したナイフの近接攻撃や「ハルク」みたいな強力な一撃も使用可能です。


それぞれの武器にもTIERが設定されています。例えばバンディットから拾える武器はTIERが低くなり、付いているパーツの性能も低くなっています。高TIERのパーツであれば、装弾数が多いなどの特性も付いていますよ。


――各武器のパーツを取り外して利用することもできるのでしょうか?


開発チーム:一部装着できるパーツの種類はありますが、取り外しや再利用が可能です。


――3人部隊のチームプレイが求められるということですが、回復やバフ、防壁といった、仲間をサポートできる装備はそれくらいあるのでしょうか?


開発チーム:例えばシールドはかなり効果範囲が広いので、近くの味方を守ることができます。こちらもTIERが高くなれば効果が強くなるので、受けるダメージなどを大きく減少できます。蘇生もTIERが上がると速度アップなどの効果がありますね。


ただし、シールドを回復するようなサポートはゲーム内にありません。代わりにチームが一人でも生き残っていれば、蘇生でチームを立て直すチャンスがあります。


――映像内にはバギーが登場していましたが、ゲームには何種類くらいのビークルが登場するのでしょうか?


開発チーム:ゲームのローンチ時点ではバギーのみを予定しています。ただし、リリース後はユーザーからのフィードバックを見て他の種類を追加したり、バギーの派生も実装していくかも知れません。


実は当初の予定では、他の種類を導入する事も検討していました。ただし、ライブサービスのゲームであり、リリース後も色々と足すこともできるので、今回はこのような判断になりました。


――ワイヤーやグライダーのようなものを使用しているシーンも見られます。映像では高所からスナイパーが狙うシーンもありますが、ゲームではどれくらい自由な縦の動きができるのでしょうか?


開発チーム:移動に関する自由度は非常に高いと思います。装備のTIERが上がればフックやグライダーの効果も上がるので、どんどん移動できる範囲が広がっていきますよ。


我々が以前開発した『Vampire: The Masquerade - Bloodhunt』にも縦軸の移動の概念があり、建物を登ったりジャンプしたり、かなり自由度の高い移動ができたんです。それは非常に良いものだったのですが、移動が早すぎるなどの反省点もあったんです。


『EXOBORNE』では、その反省を活かして移動の流れをスムーズにすることを意識しています。まず、グライダーを展開してからフックで移動したりといったアクションもできますね。


――近年のゲームは「見えるところに行ける」ものも増えてきていて、移動が楽しい作品も多いですね。


開発チーム:我々のゲームも見える範囲はほとんど行けるようになっています!ただし、「Rebirth」のタワーだけは例外で、登れないエリアがありますね。


――一定のレベルや装備品がなければ参加できないような、制限付きのマップは存在しているのでしょうか?


開発チーム:今トレイラーで紹介しているマップは参加要件がありませんが、マップによっては入場するためにリソースを支払うものや、装備品のレベルが必要なものもあります。


条件のあるマップは当然敵や災害も強力なものですが、入手できるアイテムや装備品のTIERも高いものになります。


――キルされたら全て失うというゲーム性ですが、リカバリー不可能にならないような救済措置はどのようなものがあるのでしょうか?


開発チーム:実はゲーム内には、4つ目の「エクソ・リグ」があるんです。このリグはシンプルな装甲などは弱いもので、落下ダメージ無効などの効果もありません。ただし、このリグは「セーフコンテナ」という装備を持っていて、このコンテナに入れたものは必ず持ち帰れるという特性があるんです。


また、ゲーム内にはチャレンジの進捗によって得られる報酬もあるので、仮に倒されてしまっても新しいアイテムを得られることもあります。もちろん基本的なことですが、状況が厳しい際には他のプレイヤーが来ないような安全な場所を狙うのも重要ですね。


ゲームは、プレイヤーのスキルベースでマッチングするようになっているので、無理なマッチングは起きづらいようになっています。


――ゲーム内では「Rebirth」と「Reborn」という2つの組織があります。ゲーム内ではどのようにストーリーが展開していくのでしょうか?また、ストーリーを進めて解放される要素などはありますか?


開発チーム:ナラティブ要素はゲーム内に用意されています。『EXOBORNE』はマルチプレイヤー向けのライブゲームということもあり、多くのプレイヤーに物語部分を知って、その上でたくさん議論してほしいんです。


ゲーム内では反乱軍のリーダーなど4人のメインキャラクターがいて、それぞれの物語があるので、プレイしながら体験してほしいですね。入手できるストーリーは音声ログであったり、環境的なものであったりと、色々な形式でストーリーテリングが行われます。


ただし、ゲーム内でストーリーはログなどのヒントで表示されますが、あまり細かくは語らないようにしています。そこはやはり、コミュニティで語りあってほしいですね。


――最後に『EXOBORNE』の魅力と、読者へのメッセージをお願いします!


開発チーム: 『EXOBORNE』には、緊張したゲームプレイや友達と協力して遊ぶなど、色々な要素が用意されています。プレイヤーにとって求めることが異なると思いますが、我々としては多くの要素が上手く融合しているのが素晴らしい魅力になっているので、楽しんでいただけるのではないかと思います。


私自身は脱出シューターのガチ勢なのですが、友人には苦手だという人も多く一緒にプレイできないことも多いんです。『EXOBORNE』を通して、ジャンルとしてのファンを増やしていければ嬉しいと思いますね。


脱出シューターの多くが設定として現代に則したものだと思います。『EXOBORNE』は近未来に設定したことで、これまでにないような要素を組み込めたと思っています。そういった部分も楽しんでくれたら嬉しいです!




『EXOBORNE』は、PC(Steam)/コンソール向けに配信予定。詳細な時期は不明とのことですが、日本も対象にしたプレイテストを実施する計画も用意されているようです!

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