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デッキ構築型カードバトルに刺激が欲しい?ならば美女たちが集う新次元『NEOVERSE』に挑んでみよう!【げむすぱローグライク/ローグライト部】

Game*Spark / 2024年10月27日 12時0分

自動生成やパーマデス(一度死ぬとすべてを失う)など、さまざまな要素が絡み合い、何度遊んでも楽しむことのできるゲームジャンル「ローグライク/ローグライト」。今週の「げむすぱローグライク/ローグライト部」第3回では、現在PC(Steam/Windows)/Xboxコンソール/ニンテンドースイッチ向けに好評配信中のデッキ構築型カードバトル・ローグライト『NEOVERSE』をご紹介します。


『NEOVERSE』とは


本作『NEOVERSE』は韓国のTinogamesが開発し、2019年1月に早期アクセスを開始、2020年2月に正式版を配信したデッキ構築型ローグライトカードバトルです。デッキ構築型ローグライトカードバトルと言えば、この手のジャンルの人気の火付け役である『Slay the Spire』(以下、『StS』)が非常に有名。『NEOVERSE』もそのフォロワー作品ではありますが、『StS』の正式リリースも2019年1月であり、フォロワー作の中ではかなり早期に制作されたゲームです。


本作の世界設定は……(PC版とスイッチ版を併せて250時間以上プレイしている筆者から見ても)よくわかりません。とりあえず、さまざまな多元宇宙が繋がった世界から3人の美女が出会って、多元宇宙の崩壊を阻止するために美女3人が戦う……というストーリーなんだと思います。たぶん。だって本作からストーリーが読み取れるの、OPムービーだけなんだもん!まあ、細かいことはいいんだよ!!の精神で行きましょう。


ゲーム開始直後に選べる1人目の主人公は「エージェント・ナヤ」です。ボディラインがあらわなピッチリスーツをまとったポニーテール美女で、重火器やビーム刀、そして放射能を操って戦います。なんでこんな女の子が放射能を操れるかは知らない方がいいような気がする。しかし『Stellar Blade』のイヴといい、あちらのお国はピチピチスーツ・ポニーテールの美女がお好きなんでしょうか。いや筆者も好きですが。


ゲームを何回か遊ぶとアンロックされるキャラクターが「聖騎士クレア」です。見たからにナヤと違う次元から来たことがわかるプレートアーマーに大盾を構えた女騎士ですが、下半身が後ろからが何故か下着まる見えびんぼっちゃまルックです。そのせいか彼女の防御カードは他の2人に比べて性能が低いのですが、「信仰」を溜めて得られるHP回復&強力な神のカード「懲罰」を溜めて放つカウンター攻撃、そして吸血鬼の力を解き放って与えたダメージをHPとして吸い取る「吸血」で、見た目通りのタフな戦いができます。なぜ聖騎士が吸血鬼の力を使えるのか気にしてはいけませんし、敵にヴァンパイアハンターはいないのでまったく問題ありません。


最後にアンロックされるのが「やっぱりファンタジー世界から来たんだろうな」と思われる「召喚士ヘレナ」。とりあえず、薄布の上からでもはっきりわかる巨大な胸の圧がヤバい。彼女は低HPの敵に強烈な一撃を加える白獅子、敵全体に炎のブレスを放つ火竜、シールドを補充して身を守るグリフィンの3体のうち1体を状況に応じて召喚して敵と戦う、コントロール型デッキを得意とします。実は早期アクセス中にはしもべを召喚せず、生身で戦った方が強い時期があったのですが、現在のバージョンではしもべの召喚コントロールが重要な性能になっています。これはおそらく今後も変わることはないでしょう。


敵との戦闘は画面構成が3Dで、カードを使用すると3Dアニメーションが入るものの、基本は『StS』を踏襲しています。「カードにコストが設定されており、毎ターン補充されるコストを使用してカードを使い、敵にダメージを与える」「敵の行動が明示されており、敵から受けるダメージを減らすには防御カードを使う」など、『StS』ライクなデッキ構築型ローグライトカードゲームを遊んだことがあれば、本作もすぐに遊べることでしょう。


すべての敵を倒せば、ゴールドやアイテム、新カードといった報酬が手に入ります。戦闘や商店で手に入れたカードでデッキを強化していき、ステージ最後に待ち受けるボスを倒し、次の次元へ進むのが目的です。なお、1プレイの目安は30分~1時間ほどです。


『StS』とは違うのだよ、『StS』とは!


ここまで『NEOVERSE』を見た限りでは、「キャラクターを3D美女に差し替えただけの『StS』クローンじゃないか!」と思われる方も少なくないでしょう。


しかしながら、筆者はあえて言おう、「『NEOVERSE』は『StS』とは別物である」と!


そう筆者が感じている根拠を、以下に述べていきます。


まず最初に挙げられる『StS』との相違点は、「バトルテック」という要素が導入されていることです。最初に紹介する「バトルテック」は「コンボ」で、戦闘中画面左下に「バトルテック」の文字とカードアイコンが表示されている位置があります。カードアイコンには赤(攻撃)、青(防御)、紫(インスタント、『StS』のスキルから防御カードを除いたタイプ)、黄(コンスタント、『StS』でいうパワー)があり、このアイコンの順番通りにカードを使用すると「コンボ成功」となり、次に敵に与えるダメージが2倍になります。このシステムによって、カードの使用順が戦闘において非常に重要な意味を持つようになっています。


2つ目のバトルテックは「精密」です。これは敵のHPをちょうど0にして削り切ると資金に追加ボーナスが貰えるというもので、1回1回のボーナスはわずかなものの、積極的に狙っていると獲得資金に大きな差が出ます。このシステムにより低ダメージの多段攻撃技はちょうど敵のHPを0にする確率が高まり、重要となっています。


最後のバトルテックが「パリイ」。これは敵の攻撃で自分の所持シールドがちょうど0になると発動し、敵の攻撃を無効化&その敵が次のターン行動不可になるという、非常に強力な効果を持つ技です。シールド値を敵の攻撃ダメージちょうどに合わせるのはなかなか難しいですが、決まれば効果は絶大なハイリスクハイリターンな効果となっています。


なお、ついでにここで『StS』との仕様の違いを1つ述べておくと、『NEOVERSE』では積んだシールド値がターン終了時に失われることはありません(敵・味方ともに『StS』でいう「バリケード」を積んだ状態)。なので防御に超特化したデッキで少しずつ敵を押し切るのもアリですが、「放射能(敵にスタック数だけのシールド無視ダメージを与える、毎ターン半減)」など一部防御無視の攻撃もありますし、高難易度モードでは自分のシールドが毎ターン開始時に半減するという厳しい仕様が加わるので油断は禁物です。


また、『StS』では基本的に毎ターン使えるエネルギーは基本的に3ポイントで、手札もターン開始時に引く仕組みになっていますが、『NEOVERSE』では毎ターン使用できるエネルギーは5ポイントであり、カードを使うたびに山札から手札が5枚になるようにカードをドローするという違いがあります。この差により『NEOVERSE』では『StS』より手札をより自在にぶん回すことができ、前述した「コンボ」も達成しやすいようになっています。


ステージの進行も戦闘だけでなく、宝箱や篝火などのイベントがある『StS』とは違い、『NEOVERSE』では常に戦闘ステージを進みます。戦闘に「ノーマル戦闘」「エリート戦闘」などの差があることは『StS』に類似しますが、『NEOVERSE』では戦闘ステージにミッションが付属しており、このミッションをこなすことで「カード削除」「HPの回復」などの特殊な効果を受けることができます(ミッションはその戦闘だけでこなす必要はなく、ゲーム終了までにどこかの戦闘で達成すればよい)。


『StS』でいうところのエリートモンスターやボスを倒したり、宝箱から得られたりする「レリック」に相当するのは『NEOVERSE』では「スキル」になります。敵を倒す、あるいは商店で買うことで「スキルポイント」が入手でき、スキル欄を開くことでさまざまな特殊効果を持つ「スキル」をアンロックできます。その中でも強力な「伝説なスキル」は右と下の外周に配置されており、ビンゴの要領で対応した列のスキルを習得しなければアンロックすることができません。スキルの構成は毎回ゲームを始める度に変わるため、有効なスキル習得ルートを自分で考える必要があります。


また、『StS』との差異として『NEOVERSE』ではいつでも商店に訪れることができます(戦闘中でも)。ピンチの時に有効なアイテムを入手できる(かもしれない)のは本作の大きな利点といえます。


また、『StS』ではゲームをクリアする度に縛りプレイ項目を増やす「アセンション」が20までありますが、『NEOVERSE』にも同様の「超越宇宙」が15まで用意されています。「超越宇宙」を設定して、なおかつ特定の条件を満たした場合にのみ出現するステージ4および真ボス戦も用意されています。


また、本作独自のモードとして「ハンターモード」があります。ゲーム開始時に6枚のカードをトレーディングカードゲームにおける「ドラフト」の要領でピックしてデッキを作り、全20ステージを勝ち抜くもので、以降のカードの入手手段がほぼ商店に限られていることと敵の数が多いことで緊張感があります。また、本モードの未使用資金がそのままハイスコアとなるので、スコアアタックモードとしても楽しめます。


また、本作には極限強化されたボスが登場する「チャレンジモード」もあります。これはメインモードをクリアしたときのデッキとスキル構成をそのまま持ち込み、極限強化されたボス10体のボスラッシュを勝ち抜いていくというものです。ローグライクゲームでいうところの「クリア後持ち込みダンジョン」といったところですね。これは先述した「超越宇宙」のレベル15と比しても難易度が高く、まさに最後のやり込みモードです。各キャラクターごとにこのモードのクリア実績があるので、これをすべて埋めてこそ『NEOVERSE』を極めたといえるでしょう。


その他、ボスを倒して得られる「トロフィー」で購入できる「装備品」によるキャラクターカスタマイズや、さまざまな条件で解禁される衣装集め(Steam版の一部の衣装はDLCで購入)など、『StS』と本作が差別化を図っている点は非常に多いです。


とは言え、ゲームバランス面で本作を『StS』と比べると、やや大味だと感じる人もいるでしょう。よく各ジャンルのゲームの人気の祖となった作品を指して「原点にして頂点」という表現が使われることがありますが、『Slay the Spire』がまさにその言葉にふさわしい、非常にリプレイ性の高い完成度の高いデッキ構築型ローグライトカードゲームであることは否定しません。ですが、筆者はそれでもあえてこの『NEOVERSE』を推したいのです。


「美女キャラクター」「バトルテック」「高速なデッキ回転」「複数のゲームモード」など、本作が『StS』との差別化を図ろうとしている部分は多く、その結果として全体的な難易度は『StS』より易しいものとなっているのは本作の利点です。そして本作のプレイ感覚は単なる『StS』のクローンに留まらない、個性的なものとなって仕上がっています。


単に定番作を遊ぶだけではなく、その類似作品と思われるものでもどこで差別化を図って、その差別化の狙いはどこなのか……を推測して遊んでみると、類似作品群も楽しく遊べてきます。筆者はその類似作品群の中のオリジナリティを見出していくことがゲームを遊ぶ上で、一種の楽しみになっています。




『NEOVERSE』は、PC(Steam)/PS4/Xbox Series X|S・Xbox One/ニンテンドースイッチで配信中です。Steam版およびXbox版は一部の衣装がDLCとして別売り、PS4版およびニンテンドースイッチ版はすべてのDLCが含まれた状態で配信されています。




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