「ゲームっていつから高くなったんでしょう?」海外ゲーマーの素朴な疑問が多くの議論を呼ぶ
Game*Spark / 2024年12月4日 14時1分
海外掲示板Redditにて、「ゲームが安かったころを覚えていますか?」というトピックが投稿され、議論を呼んでいます。
ゲームは安くなったのか?高くなったのか?激論を交わす海外ゲーマーたち
同掲示板のトピック主が提示したのは、1995年頃のカナダ・トイザらスの広告(現在はモデレーター削除)です。同広告にはSNES(海外版スーパーファミコン)の『DOOM』『Mortal Kombat 3』が94.99カナダドル(当時の日本円レートで約7,000円)で販売されることが告知されていました。
海外ゲーマーたちの意見を見ていると、「SNESやPS1・PS2の時代は50ドル、PS3や360世代では60ドル、そして今は70ドル」と、多くのゲーマーたちが世代に応じてゲームの値段が上がっているという認識を持っているようです。
ただし海外ゲーマーの間でも反論はあり、「ゲームにかかる人件費や物価のインフレを考慮するとゲームソフトの値段は相対的には下がっている」「20年で20ドルという価格上昇は、要求されるゲームのクオリティが引きあがったことを踏まえても、インフレを考えると安い」という意見も見受けられます。また、「Xboxゲームパスのようなサブスクリプションサービスや、『フォートナイト』のような基本プレイ無料ゲームの隆盛を考えると、実質的にゲームを楽しむための値段の障壁は下がっているのでは」という意見もありました。
参考までに日本の例を挙げると、FCのローンチソフトであった『ドンキーコング』の定価が3,800円(後に4,900円に改定)、1985年の『スーパーマリオブラザーズ』の定価が5,390円、FC末期である1993年の『ロックマン6』の定価が8,580円となっています。
SFCになるとローンチソフトの『スーパーマリオワールド』の定価は8,000円、2大RPGのSFC最終作『ファイナルファンタジーVI』『ドラゴンクエストVI』の定価は共に11,400円と、SFCでは定価が5桁円を超えるソフトが珍しくありませんでした。但しSFCソフトは小売りの流通次第で大幅に値段が下がることがあったり中古市場が盛んだったりで、当時は必ずしも「定価=当時のユーザーの購入価格」でなかったことには留意する必要があります(とある非公式ソフトのベースとなったことで有名な某サッカー選手の名が冠されたゲームは、「発売日よりも前に」非公式ソフトの制作元に恐ろしく安い価格で大量に運ばれていたとか……)。
当時のライバルハードを見てみると、PCエンジンのローンチソフト『ビックリマンワールド』が定価4,950円、CD-ROMを使用したRPG『天外魔境 ZIRIA』が7,200円と、およそ5,000~8,000円台に固まっています。
メガドライブではローンチソフトの『スペースハリアーII』が6,380円、ハードを代表する『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が6,600円、メガCDのRPG『LUNAR ザ・シルバースター』が8,580円と、やはりこちらも6,000~8,000円台に固まっています。
PS1の時代がやってくるとメインから生産コストの安いCD-ROMを採用し、もともとソニーはCD-ROMの生産に強かったこともあってかソフト1本5,800円、高いソフトでも6,800~7,800円というのが標準になります(参考:『ファイナルファンタジーVII インターナショナル』の定価が7,480円)。
ライバル機となるセガサターンは同じCD-ROMという事もあってかプレイステーションのソフトの価格をほぼ踏襲する形になり、ニンテンドー64はカセット媒体を採用しつつもライバルハードの影響か、ソフトの定価は下がりつつありました(ローンチの『スーパーマリオ64』は定価10,780円、『大乱闘スマッシュブラザーズ』は定価6,380円)。
その後、PS2ではだいたい6,800円台のゲームソフトが中心となり、PS3/Xbox360時代では7,800円、そして2010~現代ではいわゆる「AAAソフト」はおよそ9,000~10,000円近い価格となっています。
現代では「AAAソフト」以外にも大量の基本プレイ無料ゲームや安価な買い切りゲーム・インディーゲームも多数溢れており、単純にゲームソフトが高い、いや安いという議論では語れない土壌になっているのではないか?と筆者は考えています(「ゲームがきわめてコストパフォーマンスの高い娯楽」であることは間違いないと思いますが)
読者の皆様は、「ゲームの価格」についてどう思われますか?是非ともコメント欄でお伝えください。
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