セールが来るッ！ライブラリで賽の河原に興じるライターが選ぶ本冬の特選タイトルはこちら【Steamウィンターセール2024】

Game*Spark / 2024年12月21日 12時0分

気づけばあっという間に駆け寄ってきた師走の足音に恐れ慄く読者の皆様ごきげんよう。今年もSteamストアでウィンターセールの季節がやって参りましたね（情緒不安定）。

2024年12月20日午前3時から翌25年1月3日の午前3時まで開催予定である本セール、今回も筆者が独断で選ぶタイトルをご紹介して参ります。オータムセールでめぼしい大型タイトルはもう手に入れてしまった、賽の河原と化したライブラリをなんとかしないと等いろいろあるかもですが……本稿がそんな心の隙間（？）をそっと埋める暖かな一助になれたら幸いです。

いや本当はね？今年も『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』を推したいんですけどね？もう仲間内のコミュニティで毎年冬のたびに叫んでいたら、「今年も騒がしい渡り鳥がやってきました」的な扱いなんですよねもうこれ。自重します。ともあれ！今回紹介するタイトルリストは以下の5本……さっそくやってまいりましょう。

「Steamウィンターセール2024」特集記事はこちら！

SANABI（35%オフ / 988円）

サイバーパンクかつディストピアな都市世界を舞台に、伝説の退役軍人である主人公が、チェーンフック付きの義手を武器に敵をなぎ倒していきます。フックは本作の肝となるシステムで移動から攻撃まで何でもござれ。慣れるまでは操作を難しく感じるかもしれませんが、手に馴染んでスイスイ飛び回れるようになった時の爽快感と来たら……！

また序盤からストーリー演出も素晴らしく、ネタバレになるので多くは語れませんが、こちらをぐっと引き込む魅力が確かにありました。ドットライクなグラフィックですが、キャラの動きというか芝居も緩急しっかりしており気持ち良いんですよね。アクション良しストーリー良しの一本です。

Mouthwashing（10%オフ / 1,350円）※トレイラー映像のホラー要素注意

本作は貨物宇宙船が小惑星と衝突、助かる見込みもなく漂流を続けるそんな船内を舞台に、他の乗員たちと過ごしていく一人称視点のホラーゲームです。ただホラーとはいっても、どちらかといえば小説的な狂気と言いましょうか……状況に精神がじわじわと追い詰められていく感じ。

プレイヤーがゲーム内で体験するであろう、ほぼすべての要素が綿密に計算されており、短時間でサクッとプレイできるものの、その苛烈・強烈・濃密なゲーム体験のおかげで、プレイ後は心にざらついたべっとりしたもんが残ります……救いはないのですか。矛盾したことを言ってしまいますが、ストアのレビューも何も見ずにプレイすることをおすすめするタイトルですね。

バベル号ガイドブック（42%オフ / 986円）

本作は「バタフライ・エフェクト」をテーマに、物語を結末まで持っていくことを目指す、謎解き型のシナリオアドベンチャーゲームです。タイムリープものでマルチエンド！ということではなく、やたらと枝分かれしようとするストーリーラインを、あちこち整えて一本道にしてやるという感じでしょうか。

物語はステージごとに区切られており、今取り組んでるステージがクリアできないときは、前のステージに戻って行動を変えることで、ギミックアンロックからの物語の変化へと発展させる面白いプレイフィールが特徴。時系列で考えつつも、同時に並列的な思考で「あ、そういうことか！？」とひらめく楽しさがあります。ただし唯一の難点は、翻訳まわりの文章がちょっと読みづらいこと。

亜電（10%オフ / 882円）

ベルトスクロール型のアクションゲームである本作。敵をダンスで張り倒して、ボスとダンスバトルして、ダンスで世界を救うゲーム……いや言語化がすごく難しいのですが、感覚として音が視覚にビタッとハマると言いましょうか、とにかくプレイしていて身体がリズムを刻んでしまうくらい楽しいゲームなんです。

ぶっ飛んだ世界とキャラも相まって、頭の奥がバシバシ光って弾ける面白さ。ダンスしかなし！とはいえたまに、ゆるっとした見た目に反して「オメー本気で殺りにきてんな？」という緩急極まったリズムが要求されますが、そこがまた本作の良いところ。兎にも角にもまずは実際に遊んでみることをおすすめするタイトルですね。

Pixel Cafe（75%オフ / 375円）

本作は架空の都市を舞台に主人公の女性ピクセルを通して物語を追っていくビジュアルノベル……と、過酷なタイムマネジメントの飲食店労働が楽しめるアーケードスタイルが融合したユニークなタイトルです。

年若い、という年齢からは離れつつもかといって完全に自立しきれてはいない年代のピクセルが、葛藤を抱えながらも自分なりに奮闘して苦労を乗り越えようとする姿がぐっとくる……のですが、労働パートまわりのシステムの本格的な作り込みと、それによって加速する過酷なワンオペというゲーム体験という緩急が激しい（？）プレイフィール。過去の労基署も真っ青な会社員時代を思い出していつの間にか涙が滲みましたよ……！

そんなこんなで駆け抜けてきた今回のセール紹介、Game*Sparkでは他にも様々なセール特集を掲載予定です。Steamウィンターセールは、2024年12月20日午前3時から翌25年1月3日の午前3時まで開催予定です！