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復調の兆し見せる横浜FM藤本「このままでは終われない」

ゲキサカ / 2014年8月23日 23時33分

[8.23 J1第21節 横浜FM2-0川崎F ニッパ球]

 もがき苦しんでいたレフティーが復調の兆しを見せている。今季、名古屋から横浜F・マリノスに加入したMF藤本淳吾は、開幕戦でスタメンデビューを飾ると移籍後初ゴールを奪い、順風満帆のスタートを切った。しかし、7月15日に行われた第12節広島戦を最後にスタメンから名前が消え、川崎F戦はリーグ戦では実に7試合ぶりの先発出場となった。

 ベンチスタートの日々が続いたが、「とりあえず自分自身だと思っていました。自分が良くなれば先発で試合に出るチャンスもあるだろうし、悪いままならこのままだろうと。でも、天皇杯もあるのでチャンスはもらえると思っていたし、あとは途中出場でいかに流れをつかむかでした」と、スタメンの座を取り返すもベンチに座り続けるも自分自身だったと振り返っている。

 さらに、「単純な技術的なミスは練習をすれば取り返せる部分でしたが、自分では自信を持ってプレーをしているつもりでも、いざピッチに立つと細かいことばかりやろうとしてミスをしてしまい、リズムを崩すことが多かった」と課題に感じていた部分を語った。しかし、20日に行われた天皇杯3回戦の北九州戦が浮上への一つのきっかけになったと話した。

 延長戦の末にチームは敗れたものの、藤本自身は2ゴールを挙げている。これが大きかった。「天皇杯で普段ならシュートを打たないような位置から狙い、ゴールにつながりました。練習でも居残りでいろいろとやっていましたが、あのゴールが自信になりました」。

 すると、直後の試合となった川崎F戦でリーグ戦7試合ぶりとなるスタメンを飾ると90分間ピッチに立ち続けて、2-0の勝利に貢献した。しかし、後半12分に迎えた決定機を得点に結び付けられずに、「あそこは決めないといけませんし、パスとかのプレー精度ももっと上げないといけない」と唇を噛み、決して満足した表情を浮かべなかった。

「まだまだだと思う」と自身の状態を語りながらも、「中途半端な順位で終わるわけにはいかないし、連勝すれば順位は上がってくると思うので、もっとチームに貢献していきたい。僕自身、このままでは終われないですからね」と完全復活に向けて意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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