再浮上のきっかけとなるか…3試合ぶり勝利の鳥栖DF安田「次につながる勝利」
ゲキサカ / 2014年8月24日 0時37分
[8.23 J1第21節 大宮1-3鳥栖 NACK]
ようやく手にした1勝は、大きな価値持つ。首位を走りながらも尹晶煥監督を解任したサガン鳥栖は、その後吉田恵コーチが監督に昇格したが、交代後のリーグ戦は無得点での2連敗。首位の座も明け渡し、3位まで後退していた。上位にいながら監督交代に踏み切った鳥栖は、昨季の大宮を想起させる。解任前から順位を落としていたため似て非なる状況だが、黒星を重ねる姿を想像することは容易だった。
しかし、連敗は2でストップ。しかも12試合ぶりに3得点を挙げての快勝だ。「温かく見守ってくださったサポーターの皆様、そして選手への感謝の気持ちでいっぱいです」。会心の勝利後の会見で、吉田監督は「感謝」という言葉を繰り返していた。監督としてリーグ初勝利。とはいえ、吉田監督は足元を見据える。「一戦一戦戦っていくだけ。次の試合に向けて選手全員がトレーニングから戦って、それが結果に出ればいいと考えている。優勝、ACLというクラブの目標もあるが、そういう姿勢を貫く戦いをしていきたいと思います」。
左サイドバックとして先発したDF安田理大は手応えを語る。「天皇杯とはいえ、どうしても勝利が欲しかった」という20日の天皇杯で大分に3-1で逆転勝ちをおさめると、チームは「落ち着いた」と明かす。「中2日で、移動も長くてしんどかったけど、チームの勝利が一番」。順位をひとつ上げて2位に浮上した鳥栖は、首位浦和との勝ち点差も「1」に肉薄。敵地での勝ち点3を「次につながる勝利」と振り返った。
その安田と左サイドでコンビを組んだのは、2列目の左に入ったMF金民友だ。攻守にわたって躍動した背番号「10」は、前半14分にはMF藤田直之のスルーパスに反応すると、単身ドリブルで持ち込み得意の左足で先制点を突き刺した。「思った以上に早く勝利を取り戻した」と安堵の表情を浮かべたのも束の間、「今年ホームであまり勝っていないので、来週に向けてしっかりと勝つ準備をしたい」と次節、ベストアメニティスタジアムでの清水戦に向けて、必勝を誓っていた。
(取材・文 奥山典幸)
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