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[プリンスリーグ東海]「憎らしいほど強いチームへ」初の選手権、プレミア昇格狙う浜松開誠館が3発2位浮上!

ゲキサカ / 2014年9月1日 13時9分

 8分、最終ラインでインターセプトした袴田が一気にシュートレンジまでボールを運んで左足シュート。そして9分には右ロングスローから加藤が逆サイドのゴールネットへファインショットを突き刺す。さらにインターセプトから加藤が決定的なシュートを放つなど攻める浜松開誠館だったが、藤枝明誠も12分にGKからビルドアップして攻めると、右サイドから仕掛けた大塚が左足で鮮やかなミドルシュートを叩き込んで1点差とする。エースの一撃で勢いに乗った藤枝明誠。だが、田村和彦監督が「押されていても相手にストロングポイントを出させないこと。洞察力がついていないと拮抗した試合ではこうなってしまう」と指摘したように、ミスから相手に長所を出させてしまい、突き放されてしまう。

 22分、浜松開誠館は「ロングスローワー」平山の左ロングスローから交代出場のMF刑部天斗(3年)が左足シュートをゴール右隅へ突き刺した。青嶋監督が「人とリズムが違うことが特長」という10番の貴重な一撃で3-1。こちらも前線に仕掛けられる選手揃う藤枝明誠も大塚や宮木中心に反撃するが、浜松開誠館は打点の高いヘッドと素早い対応で背後への攻撃をケアする松原や1対1の守りで健闘した山崎らが得点を許さない。藤枝明誠はアディショナルタイムに右CKのこぼれ球をFW大石宏海(3年)が決めて1点差。だが同点に追いつくだけの時間は残されておらず、浜松開誠館が逃げ切った。 

 松原や袴田らタレントと、チームとしての総合力も高い今年の浜松開誠館。創部9年目で2月の新人戦を初制覇しプリンスリーグではジュビロ磐田U-18や現在首位の清水桜が丘高を破るなど優勝争いを演じているが、期待された総体予選では優勝した東海大翔洋高に0-1で敗れ、まさかの初戦敗退を喫した。その浜松開誠館は今夏、指揮官が「試合数を減らして練習をたくさんやりました。遠征に行っちゃうとコンディションの部分も気にしなければならなくなる。今年は練習をやり込みたかったので。ウチが狙っているベーシックなところをやりました」と説明したように、遠征にほとんど出ることなく、地元でのトレーニングで鍛え上げてきた。ルーズボールを自分たちに引き寄せる予測と動き、そしてどんどん縦に割って入っていく攻撃など中心にレベルアップ。この日はまだ攻守ともにゴール前での精度や一瞬の判断の部分が欠けていたが、松原が「敵が入っちゃうとミスが起きる。でも全国のトップレベルに入っていくには、ゴール前でのダイレクトの質、GKと1対1にさせるような一本の質を上げていかないと、そこに食い込めない」と語るように、選手権で初の全国出場を果たし、プレミアリーグ昇格も視野に入れるチームは妥協せずにそれに取り組み続けるつもりでいる。

 袴田が「(きょうは)3-1になった時点で3-1のまま勝ち切らなければいけないし、失点しないチームにならないと選手権も勝ち切れなくて終わってしまう。失点ゼロで行けるチームにならないといけない。(また)これからチームでそれぞれが高い意識もって、最終的には個人がレベルアップする必要がある。自分のウィークポイントや武器を伸ばさないといけない」。歴史を変えるためにはやらなければならないことはまだまだある。ただ、青嶋監督は「選手たちは良くやってくれている。試合が動く場面での精度、対応さえしっかりしてくれば、『憎らしいほど強いチームになる』とボクは思っていまして。試合を動かす力がつけば、横綱相撲を取りながら勝ち上がっていけるチームをつくっていけると思っています」。浜松開誠館イレブンはその期待に応えるべく成長し、この秋、冬に結果を出す。

(取材・文 吉田太郎)

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