またもや昇格の瞬間を逃す!? 先制点の湘南DF遠藤「まあ仕方ないです」
ゲキサカ / 2014年9月7日 10時5分
[9.6 J2第30節 湘南1-1松本 BMWス]
DF登録ながらも、この日はチーム最多タイとなる3本のシュートを放った。そしてそのうちの1本を見事にゴールに結び付けた。
序盤から攻勢をかけた湘南ベルマーレは前半11分、CKのチャンスを得る。MF永木亮太が蹴り出したボールにドンピシャのタイミングで飛び込み、先制点を叩き込んだのがDF遠藤航だった。「練習通りというか、しっかりとイメージを持てていました。亮太くんが良いボールを蹴ってくれたし、僕もタイミング良く入れたと思います」と自画自賛の一撃だったと振り返った。
前半18分に同点に追い付かれた湘南だったが、特に後半に入ると主導権を握り、松本陣内で試合を進めた。時おり前線に待ち構えるFW船山貴之目掛けたロングボールからカウンターを浴びそうになるものの、そこに立ちはだかったのが遠藤だった。しっかりと体を寄せてボールを奪い切るだけでなく、腰を落として簡単にボールを運ばせないように時間を作る対応も見せた。
「インターセプトできれば一番良かったと思いますが、それができなくてもファーストタッチのところを狙ったり、それでも無理ならば一発で飛び込まずに時間を掛けてボランチやサイドハーフの選手が帰ってきてくるのを待ちました」。その言葉どおり、遠藤が時間を作ると中盤の選手が次々と自陣に戻ってきて相手からボールを強奪する。「シャドーの選手も守備意識が高いので、僕が時間さえ作れば必ず味方が下がってきてボールを奪ってくれる信頼感があります。本当にありがたいですね」とチームメイトへの感謝を口にした。
14日に初戦を迎えるアジア大会に参加するU-21日本代表に招集されたため、この試合を最後に一時チームを離れることになるが心配はない。「ウチは誰が抜けても、誰が出ても同じようなスタイルでサッカーができるのが強みです。だから、僕が抜けるからどうという話でもありません」と仲間への信頼を示したが、一つ気になることもあるようだ。チームはJ1昇格へ向けて突っ走っており、遠藤がチームを離れている間に自動昇格圏となる2位以内を決める可能性がある。
「12年の昇格のときもU-19日本代表に参加している間に、チームのJ1昇格が決まりました。昇格が決まるときにチームにいたい気持ちはありますが、まあ仕方ないです」と苦笑して語ったが、代表への思いも強い。「ただ、僕はそのときに代表で結果を残せずに帰ってきてしまったので、今回はしっかりと結果を残して帰ってきます。そして、J2優勝は皆で決めたい」とU-21日本代表で確かな成長を遂げ、J2優勝の瞬間を迎えると決意を表明した。
(取材・文 折戸岳彦)
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