約5か月ぶり出場の横浜FM佐藤「サッカー選手としての喜びを再確認」
ゲキサカ / 2014年9月23日 23時29分
[9.23 J1第25節 横浜FM1-0広島 日産ス]
自慢のロングヘアーをなびかせ、背番号20が久々のピッチで躍動した。横浜F・マリノスはエースのMF中村俊輔が体調不良を訴えたため、前半のみで交代を余儀なくされた。代わって投入されたのはリーグ戦では約5か月のベンチ入りを果たしていた佐藤優平だった。
選択肢としては藤本淳吾の起用も考えられたはずだ。だが樋口靖洋監督はエースの代役として23歳MFを指名。理由については、「今日の試合は入れるかがポイントだった。ランニングできる選手を入れた」と説明した。
いきなり“らしさ”を見せた。後半2分、エリア内に侵入してファウルを誘う。惜しくも笛は鳴らなかったが、リズムに変化を与えた。
すると同42分、エリア内に浮き球パスを出すと、FW伊藤翔のPK獲得を“アシスト”。「久しぶりだったので気持ちが入っていた。でも試合勘がなかったのでちょっとバテました」。自虐的に笑いを誘った佐藤だが、チームの連敗を止める勝利に充実感を漂わせた。
佐藤は国士舘大から加入した2年目MF。ユース時代を過ごした横浜FMに“出戻り入団”となった。1年目の昨季はリーグ戦11試合に出場。ナビスコ杯では1ゴールを記録するなど、まずまずの成績を残した。
迎えた2年目。開幕からベンチ入りを続けると、第4節の甲府戦ではスタメン出場を果たすなど、順調な滑り出しを見せた。しかし4月26日の第9節FC東京戦を最後にベンチを外れると、以後、天皇杯ではメンバーに入ることもあったが、リーグ戦ではベンチ入りすらもままならない状況が続いた。
「サッカー選手としての喜びを再確認できる1日でした」
ただここで満足する気は毛頭ない。「また次があるかどうかも分からない。目の前の課題にしっかり取り組んで、またサッカー選手としてピッチに立てればいい」。密かに爪を研いでいた若武者に慢心の二文字はない。
(取材・文 児玉幸洋)
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