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[AFC U-19選手権]窮地で的中した三浦の判断、相棒・中谷が劇的Vヘッド

ゲキサカ / 2014年10月12日 6時32分

[AFC U-19選手権]窮地で的中した三浦の判断、相棒・中谷が劇的Vヘッド

[10.11 AFC U-19選手権GL第2戦 U-19日本代表 3-1 U-19ベトナム代表 ミャンマー]

 ヒーローがうまれたのは後半ロスタイムだった。直前に同点に追いつかれ、グループリーグ突破を考えれば絶対絶命の状況。表示された時間は6分と、若干ではあるが光が射したところだった。

 体力がなくなりつつある両チーム。日本は押し込んではいるものの奪えない。対するベトナムは、回数は少なくともカウンターで決定機を作りつつある。勢いがあるのは得点したばかりのベトナムか。それとも、意地とプライドにかけて負けられない日本だったか。互いに一歩も引かない、手に汗を握る状況がこの試合で初めて生まれていた。

 待望の勝ち越し弾が生まれたのは50分だった。FW南野拓実(C大阪)が蹴った左CKだった。南野の意図は明確だった。

 「ストーンの手前に落とす感じで。高さではこちらに分があるので勝てると思っていた。ヘディングは強いので」

 味方を信じて放ったキックだった。受け手にも事情があった。決勝点をたたき出したCB中谷進之介(柏)が説明する。「(CBでコンビを組む三浦)弦太くんとどっちかがニアとファーに入るっていう決まりだったんですけど、俺と弦太くんがそのときだけちょうど代わって。弦太くんに言われて俺がニアに入って」

 三浦のとっさの判断が、的中した。「ボールに触ったらだいたい入るか分かるじゃないですか。で、よっしゃって。ただ、その後ディフェンダーが触ったんですけど」。ヘディングシュートは無事にゴールに吸い込まれた。満面の笑みがそこには浮かぶ。
 
 とはいえ、ディフェンダーとしては課題の残る試合ではあった。中谷は相手に詰めて簡単に交わされたシーンもあった。「我慢しろって言われてたのに…」。また、前線との距離感については改善の余地を感じる。「最初のプレッシャーをかけに行く位置とか。ゴールキックは俺と弦太君が高さで勝てるから、つながれたときのプレッシャーの掛け方。ちょっと話をしたいですね」。2戦を終えたことで現状がクリアに把握出来ている様子だ。

 次戦、韓国に勝てばグループリーグ突破は決まり、世界まであと扉は1枚になる。「もう開き直って…、相手も韓国だし…、自分たちが120%の力を出さないと行けない相手だと思うので、今日から、過ごし方が大事だと思う」。

 気合いは十分だ。期待してるよ、と報道陣から声がかかる。「今日みたいなことは今日だけです」。笑いを取りつつも、冷静さを保とうとしていた。

[写真]決勝ヘッドを決めた中谷

(取材・文 了戒美子)▼関連リンク
AFC U-19選手権ミャンマー2014特集ページ

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