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[選手権予選]「チーム力ではウチの方が上」日大藤沢が田場V弾で桐光学園の4連覇阻止!:神奈川

ゲキサカ / 2014年10月14日 18時43分

 ただ、日大藤沢も負けていない。CB小野寺健也(2年)やCB金井勇人(3年)が我慢強い守りで相手のアタックを跳ね返すと、前線で奮闘する前田を起点とした攻撃から、1.5列目に位置するFW中村恒貴(3年)、FW蛭田悠弥(2年)、そして今井がファーストDFをかわすなど足技を駆使しながら攻め返していく。21分には今井の右クロスから中村が右足ボレー。31分には混戦から小野寺の左足シュートがゴールを襲う。33分にもMF佐藤拓(3年)の右足シュートがゴールを襲うと、37分には中村の左クロスをファーサイドの前田が滞空時間の長い跳躍から頭で合わせる。これは桐光学園GK白坂颯馬主将(3年)の好守に阻まれたが、多彩な攻撃で勝ち越し点を狙いに行った。

 桐光学園は後半1分にDFをかわした安田が右足シュートを放つなど、後半も立ち上がりから積極的にシュートを放ち、セットプレーからゴールを脅かした。ただ、試合の軸はわずかに日大藤沢サイドに傾いているように映った。日大藤沢は5分にセカンドボールを拾ったMF西尾隼秀(2年)のスルーパスから今井が右中間を抜け出し、14分には右サイドの蛭田の折り返しから中村が右足を振りぬく。そして20分、日大藤沢は前線でチームを引っ張った前田に代えてFW住吉ジェラニレショーン(2年)を投入。直後に住吉が空中戦で競り勝ち、蛭田が左足シュートを放つと、25分には住吉が西尾とのワンツーでPAへ切れ込んで決定機を迎える。

 そして27分、日大藤沢の佐藤監督は温存していた“日藤のマラドーナ”ことエースMF田場をピッチへ送り出す。圧倒的な個人技を備える田場だが、この日はよりチームを機能させるため、勝つためにベンチスタート。「本当に子供たちを活かすという事が自分のサッカーの理念というか信念なので、チームを活かして最後個人をどう活かしてあげるか。チームが機能したときにはじめて個人が活きると思っている。逆はないんですね」という指揮官は「エースを温存していたのも、『どこで“爆弾”を落とすか』がこの試合のキーだと思っていたので。それを我慢できた。本当はもっと早く使いたいんですけど。結構我慢強いでしょう?(微笑)」。そして勝負どころで投入された“爆弾”、田場が試合を決めた。

 後半28分、日大藤沢は右FKからニアサイドに飛び込んだ住吉が決定的な右足ボレー。これは距離を詰めたGK白坂に阻まれたが35分、中央で住吉が空中戦を競り合うと、ボールがPA内右サイドに落ちる。これにGK白坂と田場が反応。田場が一瞬早くボールをつつくと、GKが弾いたボールを自ら拾い、バックステップから一気に加速してGKを振り切る。そしてDFのマークを外して放った左足シュートがゴール左隅へ突き刺さった。佐藤監督をはじめコーチ陣が拳を突き上げ、ピンクのユニフォームの選手たちが笑顔で10番に駆け寄る。その中でスタンドへ向けて走り出した田場はタッチライン際でスライディングすると、右手を突き上げてガッツポーズ。勝利へ大きく近づいた日大藤沢が熱い応援を繰り広げていた控え部員たちの前で歓喜に舞った。

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