[国体少年男子]準決勝で5発!快勝の神奈川県が5年ぶりVに王手!
ゲキサカ / 2014年10月21日 8時29分
前半はチャレンジする姿勢が結果に繋がらなかった新潟も後半開始直後に会場を沸かせる。2分、右サイドの宮崎を起点に、MF関口正大(新潟明訓高1年)が出したラストパスで右中間を抜け出したFW堀航輝(新潟ユース、1年)がGKの股間を射抜くシュートを決めて1点を奪い返した。そして畳みかけようとする新潟は3分にも関口が思い切った右足ミドルを放つ。だが神奈川はびくともしない。4分、左サイドの平澤からのパスで抜け出した渡辺力がGKをかわして4点目のゴール。さらに13分には左サイドから中央を経由して逆サイドまで展開し、最後は交代出場のMF石原広教(湘南ユース、1年)が切り返しからの左足シュートで5点目のゴールをたたき出した。
田中や渡辺皓を中心にボールを動かして攻撃陣が破壊力を示した神奈川だが、セカンドボールを回収し続けたMF齊藤未月(湘南ユース、1年)や厳しいチェックでボールを奪い取った有馬弦希と板倉洸(ともに横浜FMユース)のCBコンビ、右サイドから運動量を落とすことなくチャンスメークした常本佳吾(横浜FMユース、1年)と各選手が役割を果たしていた。新潟GK杉本陸(新潟明訓高1年)の奮闘もあってこれ以上の得点は取ることはできなかったが、個々のレベルの高さを発揮して快勝した。
神奈川の山本義弘監督(川崎市立橘高)は4連戦の疲労があったことを認めながらも「1試合1試合良くなっていました。1回戦から2回戦、2回戦から3回戦。きょうも良かったと言ってくれる人もいるんですけど、もっともっとかなというふうに思います。ところどころで、寄せきれなかったり、連続すべきところで連続してできなかったり、相手を見ないといけないところで見れなかったり、立ち位置変えないといけないところで変えられなかったり、そういうところが失点につながったと思います。この子たちはほとんど失点を取られないというか、予選リーグからずっとゼロで来ている。リスタートとかで壊されることはあったけれど、崩されて失点するのはボクは初めて見たので。そこはあした、しっかりと隙を見せないでやらないといけない」と引き締めていた。
それでも大阪を4-0で快勝するなど、各試合で相手の2倍、3倍の数のシュートを打ち続けている神奈川の実力は間違いなくハイレベル。山本監督は「(トレーニングでは)個のところしかやっていないので。できないとか、ミスするとかに対してのこちらの基準は高くしているし、彼らも意識高くやってきてくれている。この子たちはほとんどの子がジュニア、ジュニアユースで日本一を経験してきている。それで満足してはいけないので、こちらとしては彼らの理想も高くしないといけないし、ボクらの基準も高くしないといけない」。より上をめざして取り組んできた成果が全国舞台での快進撃に繋がっている。渡辺皓は「このチームでやると勝つ気しかしなくてやっていて楽しいです。最後勝って優勝して終わりたいです」と誓い、立ち上げ当初から「このチームならいけるな」と思っていたという田中は「自分たちのサッカー、今までやってきたことをする。ボールを縦に入れて行って全員がゴールを狙える、そして全員で守る。そして日本一を勝ち取りたいと思います」と言い切った。
[写真]前半15分、神奈川は服部のゴールで先制
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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