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世界最高峰スペインフットサルリーグで指揮を執る日本人監督 鈴木隆二(前編)

ゲキサカ / 2014年10月28日 22時47分

 2部リーグで常に上位を争うクラブへ移籍し、再び1部リーグを目指す選択肢もあったが、鈴木はそれを選ばなかった。マルトレイで成し遂げたことを越える経験は、2部リーグでは得られない、と考えたからだ。そこで彼が選んだのは、マルトレイの市役所が運営する育成年代のチームの指導職だった。

 現役プロフットサル選手だった鈴木に、指導者のオファーが届いたのには、伏線がある。鈴木はプロ選手としてプレーしながら、指導者としての勉強も進めており、スペインの2シーズン目に講義に通い、モニトール(フットサル指導員)の資格を取得していた。また、マルトレイの選手兼会長であったジョルディ・ガイも、市に対して、鈴木の監督就任を後押ししてくれたという。

 そこで鈴木は12-13シーズン、2部リーグより一つ下のカテゴリーとなる2部Bリーグで現役選手としてプレーしながら、マルトレイ市の10歳、11歳の子供たちの指導をすることを決意する。「スペインは就労率も低い中で、市の仕事なんて、誰もがやりたくて仕方がない。その仕事を僕に振ってくれたことは、すごく評価してくれているんじゃないかなと思えました。指導者の勉強もしていたので、挑戦したいなと思ったんです」。

 2000年代まで、フットサルはブラジルの1強状態だった。それを阻止したのがスペインだ。ブラジルの圧倒的な個人技に対抗すべく、組織に磨きをかけて、00年、04年のフットサルW杯ではブラジルを破り、大会連覇を遂げている。組織面や戦術面では、世界トップにある国が、指導者としての自分に興味を持ち、期待を寄せてくれている。それは大きな喜びだった。

 マントレイ市が運営するクラブでは、年代ごとのカテゴリーがあり、それぞれに2つから3つのチームがある。鈴木が指導を任された10歳、11歳はアレビンという年代カテゴリーで、その下には8歳、9歳のベンハミン、さらに6歳、7歳のプレベンハミンと呼ばれる年代カテゴリーがある。さらに、その年代カテゴリーの1年目の初心者選手をC、1年目の能力が高い子をB、2年目の能力の高い子をAにわける。つまり、アレビンというカテゴリーには、アレビンA、アレビンB、アレビンCに分けられ、それぞれに10人から12人の子供と一人の指導者がつく。アレビンBでの指導をしながら、鈴木はもう一つ上のレベル1(レベル3が最高)の資格取得を目指すことになった。

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