目標は3冠!! G大阪 FW宇佐美「タイトルはファン・サポーターへ唯一できる恩返し」
ゲキサカ / 2014年11月8日 18時44分
[11.8 ナビスコ杯決勝 広島2-3G大阪 埼玉]
敗戦も覚悟したと、ガンバ大阪のFW宇佐美貴史は振り返る。前半35分、G大阪は、広島のFW佐藤寿人にこの試合2点目となるゴールを許し、2点を追うこととなった瞬間だ。「あきらめかけました。正直。2点目を入れられたときは」。そう認める宇佐美は、同時に残り10分が勝負だと切り替えたという。
「一瞬、終わったと思いました。引いて後ろを固めてくるだろうと思ったから、前半のあと何分かで点を取れるか、取れないかが勝負になるなと思った」。
試合再開直後、宇佐美は積極的にドリブルで仕掛けた。何としても、前半のうちに1点を返さなければいけない。強い決意がプレーに満ちていた。そして前半38分、MF遠藤保仁からのパスがFWパトリックのヘッドにつながり、G大阪は1点を返す。
「前半の間に1点を入れられたことで、一気に変わった。あの一点に尽きるかなと。あの1点が入った時に、これは絶対にいける。同点には絶対できるし、勢い的に延長に入っても、絶対にいけるというのがあった。点が入ったときにいけると思った」
後半に入り、G大阪はMF明神智和を下げて、MF大森晃太郎を中盤に入れた。遠藤がボランチに入ったことで、前線へボールが供給される回数が増え、G大阪は試合の主導権を握った。「(後半は)攻めるだけだなっていうのはあったし、硬さもあの2失点で逆に取れて、勢いが付いた。結果論ですけど、先に2点を取られて、目を覚まさせてもらったという印象です」。
後半9分には左サイドでスローインを受けた宇佐美がゴール前へクロスを入れる。MF阿部浩之がDFを引き連れた裏で、パトリックが同点ゴールを決めた。「パトへのパスコースはしっかり見えていたので、阿部ちゃんを越えてパトっていうのは狙い通りでした」と、宇佐美は振り返る。同22分にもG大阪ユース時代もともにプレーした大森とのコンビプレーから、パトリックの決定機を演出したが、シュートは枠外へ外れた。それでも、焦りはなかったという。
「後半の中で、絶対にもう1点取れると思っていたので、焦りはありませんでした。2-2になった時点で、向こうに攻め手はなかったですし、うちはいろんな形でチャンスをつくっていた。これを続けていれば、あと一発は入るとなんとなく思えていた。それは僕だけじゃなくて、全員が感じられていたと思います」
宇佐美の予感通り、後半26分には大森がゴールを決めて、G大阪がリードした。宇佐美は後半39分にベンチに下がり、目に涙を浮かべながら歓喜の瞬間を待った。
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