[MOM1215]明徳義塾DF松本和也(3年)_全国制覇の親友に一歩近づく県タイトル奪取
ゲキサカ / 2014年11月13日 17時30分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.9 全国高校選手権高知県予選決勝 高知商高 1-4 明徳義塾高 春野球]
この日、バックスタンドの明徳義塾高応援席には運動部員たちが大挙して応援に詰めかけていた。その中には甲子園出場4回・投打にわたり大観衆を沸かせ、先の長崎国体では全国制覇を達成した野球部前主将・岸潤一郎(3年)の姿も。普段はクールガイで知られる岸は、珍しく熱くなって声援を送っていた。その視線の先にいたのが、キャプテンマークを巻き、高さと身体を張ったコンタクトでゴールを守り抜いたCB松本和也(3年)である。
「岸とはクラスメートで、仲もいいんです。試合前にも『絶対全国行けよ』と言ってくれました」
明徳義塾中から進学時、明徳義塾高はサッカー部も全国大会の常連。「そのうち行ける」と思っていた自分がいた。しかし、チームは勝てない。全国大会には手が届かず、昨年のプリンスリーグ四国は最終節でようやく残留した。4月の監督交代を経て臨んだ5月の全国高校総体予選も準々決勝で高知西高にまさかの苦杯。残された全国出場のチャンスは選手権だけとなった。
だからこそ、松本はあえて明徳義塾のスタイルにこだわった「まず蹴って相手を下げさせ、そこから『つなぐサッカー』をする。布陣はコンパクトにする」。小松晃監督の「チームみんなで闘う」意識付けも手助けになった。「副キャプテンの大西輝(3年、GK)や坪田奨也(3年、DF)も助けてくれました」。思いやりを知った先にあったのは完璧に近い内容での全国大会出場だった。
リーダーシップを発揮し、自身の好守もあって掴んだ全国切符。「行けてよかった」でも、チームのゴールは予選突破ではない。心からの笑顔で迎えてくれた岸の横で松本は誓う。最後に全国制覇を成し遂げた親友の位置に一歩でも近づくことを。
[写真]明徳義塾主将のDF松本(右)、左は日本一を成し遂げている野球部前主将の岸潤一郎
(取材・文 寺下友徳)▼関連リンク
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