「自分が成長するには一番の場所」東山FW鎌田が鳥栖入団会見

　課題だったメンタル面も主将としての重責を背負い、チームとして戦ってきたことで成長しつつある。象徴的なエピソードとして、福重監督が挙げるのが今月1日に行われた選手権京都予選準々決勝の京都橘高戦。奮闘虚しく2-3で敗れ、憧れのひとつだった全国選手権出場を一度も果たすことができなかった。この一年を打倒・京都橘と選手権出場にかけてきた彼にとって悔しくないはずがない。それでも彼はメンバー30人を引き連れ、保護者と応援団に挨拶に向かっただけでなく、京都橘のスタンドにも向い、「橘のおかげで僕たちは成長できました」と感謝を口にした。「悔しいはずの状況で、なかなかできることではない。あの姿を見て、彼の成長を感じた」(福重監督)。

　彼自身もこれから進む道は決して容易いモノではないと理解している。だが、「上手い選手、良い選手ではなく、怖い選手になって欲しい」と福重監督は更なる成長を期待するのも可能性を感じているからこそ。これから始まる彼のプロ人生がどのようになるか期待したい。

[写真]左から鳥栖の永井隆幸強化部長、鎌田、東山・奥田歓信学校長、東山・福重良一監督

(取材・文　森田将義)