柏の心臓、大谷&栗澤がネルシーニョ監督から享受した帝王学
ゲキサカ / 2014年11月30日 12時4分
[11.29 J1第33節 柏3-1清水 柏]
チーム初のJ1制覇をはじめ、柏レイソルが多くのタイトルを獲得してきた5年半、ネルシーニョサッカーの心臓を担ってきたのはボランチの2人、MF大谷秀和とMF栗澤僚一だ。他のポジションではレギュラーポジションの入れ替わりが起きているが、ことボランチに関しては例外となっている。
ネルシーニョ監督就任2年目からチームスローガンとなっているのが「VITORIA」。ポルトガル語で「勝利」を意味するこの言葉に、指揮官の哲学が集約されていた。「勝負に対する姿勢はこだわりの強い監督ですね。勝つために選手たちがしないといけないことは口うるさく言われました。そこはチームにすごく植えつけられた部分。監督がきた当初は、そこに甘さがあったチームだったと思います」。5年半前も、現在も、変わらず主将を務めている大谷は、残留争いを演じていた09年を回想する。
「勝つために犠牲にしなければならないことがある」。6つのタイトルを掲げてきた間に払ってきた犠牲。勝つためにネルシーニョ監督から教えられたことを、「サッカーにすべてを懸ける」と生え抜きの背番号7は続ける。「練習から勝負に対する姿勢を徹底する。練習でできないことは試合でもできないですし、練習の中で試合に向けた準備をする。試合になって相手がそれを上回ったのなら仕方がないけど、できるのにやるべきことをやらずに負けるのは許さない監督でした。本当に勉強になりましたし、いろいろな部分で成長させてもらったと思います」。
「数々のタイトルを獲らせてもらったというのもあるし、J2に落ちても強くなったのは監督のおかげ」と語るのは、大谷の相棒であるMF栗澤僚一。F東京を経て08年から地元の柏でプレーする栗澤も、いかにして勝者になるのかを学んだと言う。「一番は、勝つことがどんなに大変かというのを植えつけてくれたこと。ひとつのミスだったり、ひとつの寄せだったり、細かいことの厳しさを教えてもらった。選手たちにとっては今後のサッカー人生にずっと活きてくるものを与えてもらいました」。
ネルシーニョ監督が退任を発表した9月17日の時点で順位は8位。以降、7勝1分2敗と好調を維持している柏は、現在6連勝中で4位鳥栖と同勝ち点の5位まで浮上した。最終節で勝利すれば、「もう一度あの舞台へ」と大谷をはじめチーム一丸となって目指している、ACL出場も見えてくる。「うちらは勝つしかない状況でずっときているので、何も変えることなくやるだけ」と栗澤。ネルシーニョ監督に率いられた柏、そのラストゲームも勝利だけを見据える。
(取材・文 奥山典幸)
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