自身3度目の降格のMF渡邊、クラブに成長促すも「大宮のサポーターは温かい」

ゲキサカ / 2014年12月6日 22時53分

[12.6 J1第34節 大宮 2-0 C大阪 NACK]

「1年間やってきて、この結果なので素直に認めざるを得ない。これが現実で、自分たちの実力で、降格するチームだったということ。そこに“たられば”はない」。直近の結果だけ見れば、前節・名古屋戦(1-2)でアディショナルタイムに失点しなければ勝ち点1をプラスして、残留できたことになる。しかし、それは長いシーズンの最後の2試合の話でしかない。大宮アルディージャのMF渡邉大剛は、「全部受け入れます」と唇をかんだ。

 降格という結果を受けて、渋谷洋樹監督は「我々は痛い目にあった。次は必ず強くなる」と告げたというが、京都で2度の降格を味わっている渡邉は異を唱える。「サッカー人生そんなに長くないですし、傷ついて強くなるかもしれないですけど、傷つかずに強くなっていくのが一番。僕は降格を何度も経験してますけど、降格なんて経験、ないほうが絶対いい」。

 さらに、厳しい言葉は続く。「選手だけじゃなくて現場のスタッフももっと考えないといけないですし、特に考えるべきはフロント」。10シーズンを戦ったJ1だが、最高位は12位で、すべて2桁順位と低迷している。「フロントの明確なビジョンがなければ、残留争いをするチームから脱していけない」。ビジョンがハッキリしていないのは、監督人事を見れば明らかだ。今季だけで3人が指揮官に就任。「21戦無敗」の新記録を樹立し、クラブ史上初めて首位の座に立った昨季でさえ監督が1年を通して指揮をとることはなかった。渡邊が在籍している11年以降、途中で監督交代がなかったのは最初のシーズンだけだ。「長い目で見て、大宮のサッカーはどういうサッカーかと言われたときに、これだけ監督が代わっていると何も残らない」。

 クラブ全体の成長を促す渡邊だが、サポーターに対してコメントを求められると、「大宮のサポーターは温かい」と瞳を潤ませ、言葉を詰まらせた。試合前、選手のバスがスタジアム入りする際には沿道を埋めてチャントを贈り、試合後も選手を支え続けたサポーターは、間違いなく「12人目の選手」という役目をまっとうしていた。

 奇しくも、今季のG大阪をはじめ、広島、柏と最近4シーズンの優勝チームは、すべて降格を経験している。「上位争いできるチームになって帰ってくる」。主将のDF菊地光将はサポーターにそう誓った。

(取材・文 奥山典幸)
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