[プレミアリーグチャンピオンシップ]5人がトップ昇格する「走るC大阪U-18」がスタイル貫徹で日本一

ゲキサカ / 2014年12月16日 0時28分

[プレミアリーグチャンピオンシップ]5人がトップ昇格する「走るC大阪U-18」がスタイル貫徹で日本一

[12.14 高円宮杯チャンピオンシップ 柏U-18 0-1 C大阪U-18 埼玉]

 どこまでも追う、何度でも追う。高校年代の日本一を決める高円宮杯U-18サッカーリーグ2014 チャンピオンシップで、プレミアリーグWEST王者のセレッソ大阪U-18))が鍛え抜いた走力を存分に発揮した。

 指揮を執った村田一弘コーチは「前半の立ち上がりから前から仕掛けようという形だった。引いて守るのではなく、持ち味を出そうということでスタートした。中盤でボールを支配されて苦しかったが、また後半の立ち上がりから行こうと再認識させてみんなで戦い抜いた。あとは、ラッキーなことに良いところにボールがこぼれてくれて高田(和弥)が入れてくれたという感じ」と試合を振り返った。

 C大阪は、U-18に限らずジュニアから一貫して走力をベースにしたプレーを重視している。単純なフィジカル能力の向上が狙いではない。ハードワークをベースとすることで、プレーの基準を上げるためだ。村田コーチは「世界に通用する選手の育成を目指している。毎年、欧州に遠征しているが、海外の選手は身長が高く、フィジカルでは負ける。日本のアジリティーは通用するが一度では無理。二度、三度と連続して守備をできて、ボールを奪ってもう一度攻撃にいける選手を育てたい。その中で技術を学ばせることをユース年代でできれば、通用するのではないかと考えている」と育成コンセプトを説明した。

 EAST王者の柏レイソルU-18との決戦では、特に守備面で持ち味を発揮した。2トップが相手ボランチへのパスコースをケアしながらCBにプレスをかけ、SBに逃げればサイドMFがすかさず襲いかかった。苦しかったのは前半の30分以降だった。FW、攻撃的MFのプレスバックが遅れ、守備が後手に回った。しかし、どうにかしのぎ切ると、主将の{{温井駿斗が「ハーフタイムには、3年間やってきたことをやろうぜと話し合った。90分走れるサッカーをチームの目標としてやってきた。最後まで出せたと思う」と話したように、後半から再加速。ゴールを決めた高田は「苦しい試合になるのは分かっていた。守備で粘り強く行って、そこからショートカウンターを狙った。でも前半の途中から回されてきつかったけど、みんなで声を掛け合ってコンパクトにして士気を挙げた」とスタイルを貫いた手ごたえを話した。

 FW前川大河が「奪った後の攻撃は、あまりできていなかった」と話したように、攻撃面はセットプレーのこぼれ球を押し込んだ1得点に留まったが、試合終盤にリードを守りたいという意思表示をせず、プレスをさらに強めて相手に主導権を渡さなかった戦いぶりは見事だった。MF阪本将基は「引いて守るやり方は、あまりやってきていない。いまさらそんなことをするより、もう1点取るくらいの気持ちでやろうと思った」と力強く話した。C大阪は、J1で戦っていたトップチームの成績が芳しくなく、9月に監督を交代。C大阪U-18の大熊裕司監督がトップチームの監督も兼任するという形になった。U-18は村田コーチが主導することになり、事実上の監督交代に近かったが、スタイルを曲げることなく貫いた。トップはJ2降格となったが、U-18からは前川、阪本ら5人が昇格する。プレミアリーグWESTの最終節で逆転優勝を飾り、チャンピオンシップで劣勢をはねのけて日本一に輝いた経験は、必ずプロの世界でも生きるだろう。「育成のC大阪」は健在。J1復帰へのエネルギーは、絶えず育てられ続けている。

(取材・文 平野貴也)▼関連リンク
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