[大学選手権]7年間共にしてきた富田のためにも…熱き闘将・鈴木が勝ち取った日本一

ゲキサカ / 2014年12月21日 19時41分

[大学選手権]7年間共にしてきた富田のためにも…熱き闘将・鈴木が勝ち取った日本一

[12.21 大学選手権決勝 流経大1-0関学大 味フィ西]

 仲間を笑顔にしたい。そう誓っていた流通経済大DF鈴木翔登(4年=流通経済大柏高)の思いは実った。試合後、スタジアムの外には松葉杖をつきながらも、チャンピオンTシャツを身にまとい、笑顔で鈴木を待つ、MF富田湧也(4年=流通経済大柏高)の姿があった。

 鈴木主将と富田は流通経済大柏高からのチームメイト。今日に至るまで7年間も切磋琢磨してきた。そして迎えた全日本大学選手権。集大成として、ともに日本一をめざして戦おうと誓うも、初戦・九州産業大戦(2-0)で富田が左足第五中足骨を負傷し、今大会の残り試合へ出場できなくなってしまったのだ。

 富田を欠いたチームだが、鬼門といわれていた準決勝を“5度目の正直”で突破。初の決勝進出を果たして、夏冬制覇へ王手をかけた。決勝戦・関西学院大戦の試合前。富田は鈴木へ「俺の分も頑張ってくれ」と『LINE』を送ると、「決勝はお前のために頑張る」と返ってきたという。

 鈴木は「あいつのために戦うというのが純粋に本心だった」と明かす。「7年間の仲だし、高校からキツイときもいつも一緒だった。俺がケガをしてサッカーができないときも、富田が引っ張ってくれて。いつも感謝していた」。また試合前には「チャンピオンTシャツを着せてくれ」と富田から頼まれたという。その思いを叶えるべく、熱き主将はピッチへ立った。

 迎えた決勝戦・関西学院大戦。鈴木はサイドからチームを鼓舞し続け、身体を張った守備で相手の攻撃をシャットアウト。後半43分の先制後も、チームが浮き足立たないように、声を張り続けた。そして勝ち取った日本一。鈴木は表彰式を終えると、チームメイトを率いてスタンドへ駆け寄り、230人を超える部員たちと喜びを分かち合った。そのなかには“念願”のチャンピオンTシャツを着た富田の姿もあった。

 試合を終えて1時間以上が経ったころ、スタジアムの外で富田はチャンピオンTシャツを脱ぐことなく、笑顔で鈴木たちを待っていた。そんな富田の姿をみた鈴木は「あんまり笑顔を見せるタイプじゃないのに、今日はめっちゃ笑顔。本当に良かった。こういう形で終われて、少しはトミのためになれたかな」と微笑んだ。

(取材・文 片岡涼)▼関連リンク
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