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[選手権]指揮官入院、10人での戦い・・・逆境乗り越えた星稜が3回戦進出!

ゲキサカ / 2015年1月2日 18時37分

 星稜は攻撃に移ると、オープンへの配球を交えながら縦横にボールを動かしていく。2分に阿部が右足ミドルを放つと、8分にはチャージを受けながらもボールをつないだMF藤島樹騎也(3年)の好パスから左の阿部が中央へラストパス。これをFW大田賢生(3年)が左足ダイレクトで叩く。そして21分には左サイドでDFの股間を抜くドリブルを見せたSB宮谷大進(3年)のクロスを再び大田が左足で合わせた。30分にも左ゴールライン際でDFと入れ替わった藤島がシュートまで持ち込んだが、スコアを動かすことができない。今大会屈指のCBである鹿児島城西DF上夷克典(3年)が相手FWの前に身体を入れてボールを奪い取り、インターセプトから攻撃参加するなど抜群の存在感。パートナーのCB東郷大志郎(3年)も要所を締めた。

 そして後半開始から、MF中村亮(3年)、MF伊集院雷(2年)の両SHを同時投入した鹿児島城西へ試合の流れは傾く。6分、カウンターから抜け出そうとした森山を鹿児島城西のMF長谷川雄志(3年)がスライディングでストップ。ここで転倒した星稜・森山がシミュレーションを取られたか、この日2枚目の警告を受けて退場してしまう。数的優位を得た鹿児島城西がそれを活かしてプッシュ。8分に東郷のフィードをPAで胸トラップした伊集院が決定的な左足シュートを打ちこむ。さらに11分には縦へ抜け出した岩元の右足シュートがゴールを捉え、14分には左CKからファーサイドの右SB中村匠吾(3年)が決定的なヘディングシュート。ただ、シュート精度を欠いた鹿児島城西はリードを奪うことができない。

 危ないシーンもあった星稜だったが、勝利への意欲では負けなかった。木原力斗監督代行は「積極的に守備をした森山がああいう結果になってしまって。(だが)グラウンドの選手たちを見ると、声掛けしながら前向きにしようとしていた。選手の勝とうという想いが伝わってきたので良かった」。星稜は13分に右SB原田亘(3年)、22分には阿部に代わって投入されたMF加藤諒将(3年)が思い切ったミドルシュートで前への姿勢を示せば、守備陣も32分に鈴木がバランスを崩しながらも岩元の突破をストップ。際のところで勝利と前への執念を見せる。そして35分から4連続でのビッグチャンス。35分に左クロスをファーサイドで受けた藤島が左足シュートを放つと、37分には右クロスをファーサイドの加藤が左足アウトサイドで合わせる。そして38分には原田の右クロスからファーサイドでフリーの加藤がクロスバー直撃のヘディングシュート。そして39分にも加藤の突破から藤島が決定機を迎えるなど、10人の星稜が気迫あふれる戦いで数的不利を乗り越えた。

 PK戦突入直前に鹿児島城西は「トレーニングでもよく止めていたので、交代をしました」(小久保監督)とGK下野和哉(2年)に代えてPK戦要員のGK領家大貴(3年)を投入。だが、鹿児島城西は4人目の徳田の左足シュートが枠上へ外れてしまう。一方、1人目から4人連続で成功していた星稜は決まれば勝利の決まるキックを5人目の平田が右足でゴールへ流し込んで3回戦進出を決めた。前日、スタッフを通して河崎監督から星稜イレブンに届いた言葉は「心配しなくて、自分たちのプレーだけをやればいい」。その言葉を聞いた鈴木は「自分たちが動揺なんかしている暇はないし、気持ちを切り替えてやっていました」。まだ復帰が未定の恩師のため、仲間、支えてくれた人たちのためにも星稜は「みんなの想いを感じながら」頂点まで勝ち続ける。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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