[MOM1298]星稜FW大田賢生(3年)_「相棒をピッチに戻す」トリッキーな決勝ゴール
ゲキサカ / 2015年1月3日 20時37分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 米子北高 1-2 星稜高 駒場]
この日、相棒はピッチ上にいなかった。前日に行われた2回戦の鹿児島城西戦で退場した星稜FW森山泰希(3年)は、米子北戦は出場停止。森山と2トップを組むFW大田賢生(3年)は1トップに入り、ガムシャラにゴールを狙い続けた。
試合前には相棒の森山から「俺の分まで頑張ってくれ」とエールを送られていた大田。だからこそ、燃えた。「泰希の分まで頑張ろうと思っていました。泰希は今日の試合には出られませんが、僕たちが勝てば次の試合には戻ってこられます。だから、次の試合に泰希を戻せるようにという気持ちで、今日の試合に挑みました」。
相手2CBからの激しいマークにも真っ向勝負を挑み、前線で体を張って基準点となり、チームメイトの攻め上がりを促した。前半はシュートゼロに終わったものの、「自分の試合を見直して研究してきたことで、シュートが打てる場面にいる回数が2年生の頃と比べると多くなってきたと思います」と語った研究成果を見せて、後半に入ると相手守備網の綻びを見つけてはPA内に侵入してシュートチャンスを迎えた。
そして、1-1の同点で迎えた後半35分に決勝点を記録する。左サイドのMF加藤諒将(3年)のグラウンダーのクロスに反応すると、左足のヒールで鮮やかに流し込む。「前にDFがいるのが見えていて、普通に蹴ったらブロックされると思ったのでヒールで流し込みました」と得点シーンを振り返ると、「もっとバーンと入ると思ったんですけどね」と笑ったが、GK中原創太(3年)の虚をつくトリッキーな決勝ゴールとなった。
この日、勝利を収めたことで、次戦には森山もピッチに復帰する。「ライバルと言えばライバルかもしれませんが、2トップなので信頼しています」と語る相棒とともに、「去年のチームが準優勝だったのでプレッシャーもありますが、それに負けずに一つひとつ勝っていき、優勝したいと思います」と力強く語った頂点を目指す。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 折戸岳彦)▼関連リンク
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連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2014
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