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U-17W杯戦士、前橋育英MF渡邊凌磨が「NIKE MOST WANTEDグローバル ファイナル」で世界再挑戦

ゲキサカ / 2015年2月22日 9時22分

U-17W杯戦士、前橋育英MF渡邊凌磨が「NIKE MOST WANTEDグローバル ファイナル」で世界再挑戦

 今回の「NIKE MOST WANTEDジャパンファイナル」には、全国高校サッカー選手権で準優勝した前橋育英高(群馬)の5選手が参加していた。13年U-17W杯などでともに世界と戦ってきた「盟友」MF鈴木徳真をはじめとした仲間たちはこの日、間違いなく最大のライバルだった。そのライバルたちを上回る評価を獲得したMF渡邊凌磨が、MF渡辺柊斗(東海学園高)とともに5月にイングランドで開催される「NIKE MOST WANTEDグローバル ファイナル」への挑戦権を手にした。「みんな、個人個人で想いとかそういうのがある中で選ばれているので、受け止めながら世界で戦っていかないといけない。みんな悔しいと思うけれど、笑いながら讃えてくれた。その分も戦ってきたい」。戦友たちの祝福はU-19日本代表、日本高校選抜にも選ばれている実力派MFの闘志をさらに高めている。

「何かが飛び抜けている訳ではなくて、アベレージを高く。人の持っている武器よりも自分はそれを越えてのアベレージを高くしたい。『人の武器を武器と言わせない』っていうか、そういうのは自分の中の本当の武器だと思うので高めていきたい」。ドリブル、パス、シュート、ボールを受ける動き・・・・・・。渡邊は全てのプレーでライバルのストロングポイントを上回るという目標を持つマルチアタッカーだ。この日はDFを剥がして放ったドリブルシュートや一本のパスで局面を変える展開力も発揮。だが、パフォーマンスについて満足はしていない。「自分の持ち味のドリブルとか、シュートとかは正直そんなに出せなかったんですけど、ボランチという位置でその中で展開とか守備でも完ぺきとは言えないですけどアグレッシブに行ったから選ばれたんじゃないかと思う」。本人は不満気だったが、ヘッドスカウトを務めた元日本代表DFの名良橋晃氏は「展開力とかパスセンスとか、得点力もありますし、周りと上手く共存できる」とそのプレーを評価し、周囲の個性があればもっと引き出して、自身も輝くことができると認めていた。

 再び訪れた世界と対戦する機会。13年のU-17W杯で渡邊は3得点をたたき出したが、ローテーションで欠場した決勝トーナメント1回戦でU-17日本代表はスウェーデンに1-2で敗れて敗退。渡邊は「悔しい負け方を世界でしている。(もうひとり選ばれた渡辺柊斗に)悔しさを伝えることはできないかもしれないけれど、(海外の選手が)どういうディフェンスなのかだったり、身体の入れ方かだったり、自分から経験を与えていってあげれば。2人でコミュニケーションとって最後まで残っていきたい」。世界を知るひとりとして、ともに“日本代表”として戦うMF渡辺柊斗に経験を伝えながら世界を勝ち抜く意気込みを口にした。

 全国高校選手権決勝で鮮やかなコントロールショットを決めたほか、注目エースは大舞台で強さを発揮してきた。その渡邊は進学する名門・早稲田大で勝利に貢献してプロ、そして世界へ駆け上がる目標を持っている。そして今回、掴んだチャンス。「自分の持ち味をもっと出していかないと。これからもっともっと努力していかないといけないと思った」。5月までの約2か月間。早大、そして欧州遠征を行う日本高校選抜で成長を遂げ、仲間のためにも世界での勝利、ナイキアカデミー入りを勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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