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成長を示す一撃、星稜高MF前川「1年間言われ続けてきた」

ゲキサカ / 2015年2月28日 21時32分

成長を示す一撃、星稜高MF前川「1年間言われ続けてきた」

[2.28 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜 1-2 日本高校選抜 日産]

 ボールを奪った瞬間、「打つ!」と思った。PA外だったが、迷いなく振り抜いた右足から繰り出されたボールは、イメージどおりの軌道を描いてゴールマウスに吸い込まれる。日本高校選抜の2点目となる鮮やかなゴールを叩き込んだMF前川優太(星稜高)は、チームメイトからの手荒い祝福に笑顔を見せた。

 日本高校選抜のボランチとして出場した前川は、攻守に顔を出してボールに絡んだ。素早い体の寄せでボールを奪うと、正確なキックで攻撃をコントロール。時おり、前線にまで飛び出すなど存在感を示していた。そして、この1年間、星稜の河崎護監督から口酸っぱく言われていた言葉を体現する。

「3年生になってから、河崎監督から『決定的な仕事をしろ』と言われ続けていました。星稜でもミドルを何本か決めていたので、試合前からゴールを狙おうと思っていた」

 前半35分、高い位置でボールを奪うと視線を上に向ける。「いい形でボールを奪うことができましたし、周囲の選手からの『打て!』という声が聞こえました。僕も顔を上げた瞬間に『打つ!』と思ったので迷いなく打てました」。ボールはゴールネットを揺らし、「すごくいい感じで入って良かったです」と鮮やかな一撃を振り返っている。

 今年の高校選手権では星稜高の初優勝に貢献。「いまだに思い出しますし、それだけ大きなことをしたんだなと実感は湧いています」と語りながらも、ここで立ち止まるわけではない。4月からは中央大に進学し、新たな目標を持ってサッカー人生を歩んでいくことになる。

「選手権からの切り替えは、もうできています。まずは、(3月末から行われる)高校選抜のヨーロッパ遠征メンバーに残る」ことを直近の目標に置きながら、「関東リーグの試合に1試合でも出られるように、これからも頑張っていきたい」と大学生となった自分がピッチ上でプレーする姿を実現するために、今後も努力を続けていくことを誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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