[関東大会予選]埼玉5冠を狙う西武台、試合終了間際の劇的V弾で埼玉栄撃破
ゲキサカ / 2015年4月19日 5時50分
スコアが動いたのは後半7分だ。西武台はカウンターから右タッチライン際でボールを受けた山口がDF1人を巧みに抜き去ってアーリークロス。これに反応した橋本がコントロールから左足で先制ゴールを押し込んだ。その後も西武台は個人技光る川田を起点にチャンスをつくると、18分にはカウンターから新行内、川田と繋いで最後はフリーの橋本が決定的な左足シュート。だが、このピンチを小山とDFの好守によって切り抜けた埼玉栄に同点のチャンスが訪れる。
23分、敵陣ゴールライン際で粘ってボールを繋いだ埼玉栄は左SB飯田勇吹(3年)が左足でクロス。これがゴール前にこぼれたところをMF山口泰生(3年)が押し込んで同点に追いついた。一気に逆転を狙う埼玉栄に対し、西武台は1対1に強い松井晴生(3年)をCBへ投入して小川をボランチに上げる配置変更。その交代策が当たり、最後はその小川が決勝点を決めて4強進出を果たした。追う展開の中で良く同点に持ち込んだ埼玉栄だったが、稲垣忠司監督は迫力で相手を上回っていた序盤のチャンスを活かせなかったことを指摘。「ああいうところで決めきれないのが現状の力」と語り、次の戦いへ切り替えていた。
一方、西武台の守屋保監督は「昨年の子たちは(サッカーに取り組む姿勢が)気持ちよく、ボクが彼らに『練習をさせてもらった』というチーム。今年は彼らほどの明るさはないけれど、それを持っている。(きょうは)良くヘディング負けていたりしていたけれど、最後までボールに食らいついていた。しっかりと評価して上げたい」と評し、先制点を決めた橋本は「声出して明るくやっていけば練習の質も上がってくる。行動の速さとか意識してやっている」。
決して技術力が高い訳ではないながらも、相手を上回るハードワークなど個々、チームの頑張りで結果を残した昨年の西武台。そのチームに続いて良い雰囲気の中で練習できているという西武台は小川の「新人戦取った後にも言ったんですけど、出た大会全部、5冠ということを目標にしている。この関東で負けたら途切れてしまう。あした、その次も勝って優勝したい」という目標を全員で叶えてまずは2冠を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
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