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昨シーズン出場4分のカズのホーム2試合連続ゴールは、なぜ生まれたか

ゲキサカ / 2015年4月19日 21時54分

 また、年齢からくる自身の変化も、フィニッシャーへの再転向を後押ししているようだ。カズはこれまで年齢からくる衰えについて、ほとんど口にしてこなかった。しかし、この日は「あまり、年齢のことだったり、肉体の衰えは自分でいうべきではないかもしれない」と前置きをしてから、「でも、自分で自覚をしながらやらないといけない。それは28歳の選手とは、(年齢が)20歳違う。20代前半の選手とは、それ以上の差がある。スピードという面では、やっぱり勝てませんから」と、本音をこぼした。

 そして、年齢による衰えを初めて感じてから、約18年間、肉体的な衰えと向き合ってきたことを明かしている。

「一番最初に(肉体的な衰えを) 感じたのは、30歳か31歳のとき。それからは、ずっと体と対話しながらやってきました。30歳で最初(の自覚)があって、37歳くらいでもう一回あって、42歳であって、また今48歳で感じるものはありますけどね」。そう言ったカズは、ふと「48歳っていうのも、もう面倒くさいから、50歳って書いていいですよ。中途半端だから(笑)。(チーム広報に向かって)もう50歳でいいよね? 48歳だと中途半端だし、四捨五入して50歳の方がいいでしょ? 早く50歳になりたいです」と言い、重い空気になりかけた報道陣を笑わせた。

「スピードという面では勝てない」だからこそ、その他の面で勝負をしている。「考えるスピード、ポジショニング、一瞬のスピード、ペナルティーエリア内での駆け引き。そういうところで勝負をしないといけない。20メートル、30メートルで競走したら(若い選手には)勝てないから、2メートル、3メートル、5メートルくらいの範囲で勝負しながら、経験を活かしながらやる。それには、今日のアシストしてくれたジャンボだったり、仲間の力も借りないといけない。そういういろいろな駆け引き、考えるスピード、ポジショニングで、良い結果が出ているのではないかなと思います」。

 チームメイトの助けが必要と、カズは言うが、実際に彼らは献身的にプレーしている。象徴的なのが、35歳と自身もベテランの域に入っている大久保だ。最前線を走り続けながら攻撃の基準点にもなり、この日もカズのゴールをアシストした。中盤以下の選手たちもハードワークを続けているが、その消耗は小さくない。磐田戦、長崎戦と、カズのゴールでリードを得ながらも、時間を追うごとに押し込まれて失点を喫したのは、決して偶然ではないだろう。

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