韓国遠征のU-18代表で目を惹いた光景、選手としての階段一つ上った“福岡の快男児”
ゲキサカ / 2015年5月22日 11時17分
「邦本くん、頼みますよ~」
「邦さーん、なにやってんすか!?」
……あれ?
5月18日から21日まで韓国遠征を行ったU-18日本代表を取材していて、ちょっと目を惹く光景があった。試合前後の様子からも何となく感じていたのだが、最終日の練習を観て確信に変わった。アビスパ福岡FW邦本宜裕を取り巻く空気感がちょっと変わっていたのだ。
「何か“いじられキャラ”になってない?」
邦本本人にそう聞いてみると、「いや、そうなんですよ。何かそうなっちゃったんですよ」と苦笑いが浮かぶ。16歳で浦和トップチームデビュー&ゴール(天皇杯・山形戦)、17歳で福岡とプロ契約を結んだ逸材FWも3月の合宿に参加したときは明らかに緊張気味。代表という場に慣れてない雰囲気もあって、周囲との温度は低めだった。練習の中で個人としての技量の高さを見せることはあっても、プレーの面でも噛み合わないシーンも多かった。
ただ、今回は違った。「馴染めた感じ」と本人が語るように、練習中に邦本が失敗すると、周りのみんながドッと受けるような、そんな不思議なキャラクター性を獲得していた。
主な“いじり役”の一人である左SBの浦田樹(千葉)にこのことを聞くと、「邦本はもっと“オラオラ系”の印象があったんですよ。でも実際に話してみたら、本当にいいヤツで面白くて」と笑いつつ、「あいつ自身がチームに馴染もうとしていたし、自然とそんな感じになっちゃいましたね」と“いじられキャラ化”が自然の流れだったと解説してくれた。
邦本は強引なまでのドリブル突破を最大の武器とする選手だけに、周囲と連動するプレーはまだまだ改善の余地がある。ただ、それだけにチームと馴染んできた意味は大きい。本人も「周りの選手のことが分かってきたし、もっとドリブルを使う場所を考えて、もう一人のFWとの動きが重ならないようにする工夫も必要」と改善に意欲的だ。
遠征2戦目となったソウルデジタル大学戦で生まれた1点目のゴールは、邦本が無駄にボールを持たずに外へ展開したところから生まれた形。直接的にゴールという結果を残したわけではないが、ある意味で邦本自身の単騎突破によって強引に奪った得点よりも価値があるかもしれない。代表での日々について「すごく楽しいです!」と語る“福岡の快男児”は、選手としての階段を一つ上がったようだ。
(取材・文 川端暁彦)
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