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[総体]選手権日本一の星稜、新鋭の挑戦、重圧跳ね除けて「成長するために大事」な全国へ:石川

ゲキサカ / 2015年6月9日 19時12分

 星稜も前半終了間際、FKを大倉が頭で繋いでMF川渕陸(2年)が飛び込んだが、無得点で前半を終えた。後半立ち上がりはサイドチェンジを有効に活用した鵬学園のペース。まずは1分、越田が左サイドからPAへ割って入り、5分には右サイドでボールを受けた弥村信のアーリークロスからFW吉野隼平(3年)が決定的なヘディングシュートを放つ。だが、GK高橋のビッグセーブで阻んだ星稜は18分にもピンチを迎えたが、MF川口励二(2年)のシュートをDFがブロックして得点を許さない。鵬学園の赤地監督は「(サイドチェンジに加えて)もうちょっと2対1をつくらなければいけなかった」。星稜はアタックされるシーンはあったが、「星稜は全員攻撃全員守備、というところで全員でハードワークしてよく守備していた」(木原コーチ)。対人に優れた3バックやGK高橋が最後の局面で確実に封じて、絶対にリードを許さない。

 王者には精神面での余裕もあった。阿部は「前半0-0、後半も0-0でいいと言われていたので、『まだ延長戦がある』とオレが声かけて落ち着かせて『頭真っ白になるな』と。安心して見ていました」。後半半ば以降は星稜のプレッシャーの前に鵬学園はボールを繋げなくなり、クリアしたボールを連続攻撃されてしまう。星稜は13分、大倉の決定的なシュートがDFに当たり、クロスバー直撃。21分には村中が右サイドを突破してクロスを放り込む。また左サイドでDFを外してチャンスメークする大橋らが相手を敵陣に押し込んだ星稜は、29分に決勝点を奪った。左サイドを切れ込んだFW根来悠太(3年)の折り返しをMF片山浩(2年)が「最後仲間を信じて走ったら、ちょうどボールがこぼれてきて気持ち入れて押し込むだけでした」と右足で決めて先制。鵬学園も交代出場のMF中村愛暉(1年)が強引に左足シュートを放ってスタンドを沸かせるが、星稜が“狙い通り”の無失点で全国切符を獲得した。

 星稜は13年度の全国選手権5試合中4試合、昨年度も全国選手権5試合中3試合で無失点だった。一発トーナメントを勝ち抜くための術、何が大切かということを“勝者”である先輩たちから学んでいる星稜の選手たちはそれをピッチ上で表現。大橋は「春、新チームが始まったあたりは大量失点が毎試合続いてチームでもどうやったらいいと考えてやってきた中で、プリンス(リーグ)始まってからまず『守備から入って失点をゼロで抑えるということは、絶対』とチームとしてやってきた。その目標があってプラスアルファ、攻守の切り替えがあったり、全員守備することであったり、失点ゼロに抑えるというコンセプトができてからチームが方向に持って来れている」と口にする。そしてこの日は相手の良さもしっかりと消して「ゼロ」をやり遂げた。

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