津波から奇跡の生還、C・ロナウドに憧れた少年が夢掴む
ゲキサカ / 2015年7月3日 15時25分
MF田中順也もプレーするスポルティング・リスボンは2日、17歳のインドネシア人が下部組織に入団することを発表した。その名はマルトゥニス。彼は2004年にスマトラ島沖発生した大地震によって起きた大津波の被害者だった。
2004年12月26日、スマトラ島沖をマグニチュード9.1の地震が襲った。激しい揺れとともに巨大な津波が押し寄せ、甚大に被害をもたらした。
マルトゥニスも命の危険にさらされていた。事実、彼の母親、兄弟2人が命を落としている。マルトゥニスも津波で流される被害に遭ったが、約3週間後、奇跡的にビーチにいたところをジャーナリストによって保護された。流れてきたソファーに捕まり、水たまりの水や乾燥麺で飢えをしのいだのだという。
ルイ・コスタのユニフォームを着た姿が世界中に奇跡として配信された。彼は言った。「まったく怖くなかったよ。だって僕は生き延びて家族に会って、サッカー選手になるんだから」。
その話を聞いたポルトガルサッカー協会が即座に行動を取っていた。マルトゥニスの家の復旧のために4万ポンドを寄付することを決めたのだ。また2005年には、憧れだったFWクリスティアーノ・ロナウドが彼の家を訪問。養育費を払い、古巣であるS・リスボンに招待することを誓ったのだ。
当時、ロナウドはこう話している。「ほとんどの大人は彼のように事態に対応することすらできないだろう。彼にはリスペクトを送るべきだ。彼は強く、成熟している。この子は特別な子だよ」。
宣言通り、成長したマルトゥニスにはS・リスポンのユースアカデミーでプレーするチャンスが与えられた。ロナウドと同じ道程が用意されたのだ。夢を掴んだ17歳は喜びを爆発させた。「この場に立っていられるなんて嬉しいです。このクラブは僕の夢を叶えてくれました。このような機会をいただいて本当にワクワクしています。ビバ・スポルティング!」。
少年の夢物語はまだまだ始まったばかり。インドネシアサッカー界の新たな英雄になる日も近いかもしれない。
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