[ユニバ]「俺が止めたら、俺が蹴る」、勝利の立役者・GK福島がみせた心意気
ゲキサカ / 2015年7月13日 22時54分
[7.13 ユニバ3位決定戦 日本0-0(PK7-6)ブラジル]
「俺が止めたら、俺が蹴る」
ユニバーシアード大会3位決定戦。GK福島春樹(専修大4年=静岡学園高)は、そのPK戦を前にしてチームメートにそんな宣言をしていた。サドンデスに入って「決めれば勝ち」のシチュエーションになれば自分が蹴る。そんなシンプルな宣言を受け入れられるような土壌を、福島は1年8か月に及んだこの選抜チームでの活動を通じて築いてきていた。専修大の僚友でもあるDF萩間大樹(専修大4年=川崎F U-18)が言うところの「春樹なら大丈夫かな」という感覚である。
始まったPK戦、あと少しで止められるという惜しい形を何度も作ったのはブラジルのGKのほうで、福島は逆方向へ飛んでしまうシーンばかりが続く苦しい流れである。迷いが生じかねない状況だが、「この身長ですから相手を威圧して外させるなんてできない。自分の積み上げてきたもの、感覚を絶対に信じようと思っていた」と己の「勘」を信じ続けた。
6番手でこの試合もっとも惜しい形を作ると、続く7番手のシュートにキッチリ反応してガッチリとキャッチ。そして自らボールを拾うと、事前の宣言通りにペナルティースポットにボールを置いた。
狙うコースは「ど真ん中。ど真ん中に思い切り蹴る」というシンプル・イズ・ベスト。間合いを取ることもなく、悔いなき一撃を自慢の左足で叩き込む。大きく揺れるゴールネットと派手なガッツポーズとは裏腹に、内心は「正直、ホッとした」という一発で試合は終了。日本の銅メダル獲得が決まった。
「PKだろうと何だろうと、どんな勝ちでも勝ちは勝ち。そういうコンセプトでやってきたチームだったし、勝って終われて良かった」
ベンチで敗退を見守った準決勝から中1日。絶対的な目標として掲げてきた金メダルの可能性が消滅する中で迎えたこの一戦で、チームには不思議と確かな一体感があった。PKの借りをPKで返したエンディングを頼れる主将が演出し、“神川ジャパン”の冒険は幕を閉じることとなった。
[写真]PK戦で真価を発揮した福島
(取材・文 川端暁彦)
●ユニバーシアード競技大会2015特集
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
なでしこJ守護神・山下杏也加がパリから持ち帰ったもの。マンCデビュー戦で見せたMVP級の存在感
REAL SPORTS / 2024年9月19日 2時39分
-
J1最下位チームの悔恨「ピッチ上でバラバラ」 実際のやり取りから分かる清武弘嗣、決意の志願【コラム】
FOOTBALL ZONE / 2024年9月18日 6時10分
-
[NBチャンピオンシップU-16]上越が初の決勝進出!PK戦で交代出場GK竹花が止め、大成との熱戦を制す!
ゲキサカ / 2024年9月16日 13時24分
-
[MOM983]新潟医療福祉大GK桃井玲(4年)_筑波大をPK戦撃破!「名前負けせず自分たちのスタイルを信じて」
ゲキサカ / 2024年9月13日 18時33分
-
藤尾のPK水かけで思い出したジーコの唾吐き事件/六川亨の日本サッカーの歩み
超ワールドサッカー / 2024年8月27日 21時15分
ランキング
-
1大谷翔平「50-50」でも満場一致MVPは無理? MVP有力視も「僅差」予想...韓国メディア
J-CASTニュース / 2024年9月20日 14時59分
-
2大谷翔平の50号記念球 一度はつかんだのに…奪われた高校生「今日は僕の18度目の誕生日だったのに」
スポニチアネックス / 2024年9月20日 11時35分
-
3大谷翔平の偉業で…敵右腕が粋な“違反行為” 気遣いにファンが続々感謝「感動した」
Full-Count / 2024年9月20日 13時44分
-
4ソフトバンク王貞治会長 大谷翔平の偉業を絶賛「おれは最高10だった」「人をびっくりさせる男」
スポニチアネックス / 2024年9月20日 15時2分
-
5“51-51”達成の大谷翔平 盗塁成功率は驚異の92.7% 日本人選手1位56盗塁のイチロー 当時の成功率は?
日テレNEWS NNN / 2024年9月20日 15時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください