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[総体]PICK UP PLAYER vol.2_MF森島司(四日市中央工高)

ゲキサカ / 2015年7月28日 0時5分

[総体]PICK UP PLAYER vol.2_MF森島司(四日市中央工高)

特集企画「全国高校総体PICK UP PLAYER」

「我々の予想を覆すようなプレーを見せるんですよ。それがたまらなく面白いんですよね」。

 三重の名門・四日市中央工高を率いる樋口士郎監督が、そう目を細めるほど、彼のプレーはファンタスティックだ。筆者の前でも度肝を抜くスーパープレーを何度も見せてくれる彼は、広い視野を持ち、スペースを見つけると、そこに多彩な球種の正確なパスを送り込む。

 昨年まではそのパスに頼り切っている感があったが、今年に入ると、パスする振りをしてドリブルで仕掛けたり、パスを出した後に猛ダッシュで前に出て、自らゴールを決める積極性が芽生えた。

「(ボランチを組む)柳田大輝がバランスを取ってくるので、積極的に前に行けるようになった。前に行く以上は、より運動量を増やさないといけないし、決定的な仕事をしないといけない」。

 前への推進力が、持ち前の高い能力をフルに引き出した。プリンスリーグ東海・第2節の清水桜が丘戦では、その能力を圧巻のプレーで見せつけた。1-1で迎えた後半アディショナルタイム5分、センターライン付近で彼に縦パスがワンバウンドで届くと、ハンドオフで寄せてきたDFを抑え、ヒールキックで自らの頭上を越して、そのままDFを振り切ってドリブルを開始。慌てて寄せてきた2人のDFに対し、同時に逆を取る動きをして、一瞬のうちに交わすと、そのまま決勝弾を叩き込んだ。

 全国高校総体予選決勝でも、0-0で迎えた後半31分に縦パスに対して「3人目で抜けることを考えた」とボールではなく、中央に出来たスペースにランニング。味方からダイレクトで落とされたボールをトップスピードのままワンタッチでコントロールして抜け出し、GKとの1対1を制して、決勝ゴールを決めた。

「ボランチで点を取る。これにこだわっています。よりワンタッチプレーを増やして、相手の意表を突くプレーをしたい」。

 難しい体勢でもいとも簡単に正確なワンタッチプレーを繰り出す彼。ハイテンポかつ正確なプレーは、より多くの意外性を生み出すようになった。U-18日本代表でもある彼は、6月にサンフレッチェ広島の特別指定選手として登録。真夏の兵庫でも、さらに磨きのかかったイマジネーション溢れるプレーが、多くの観客を魅了してくれそうだ。

執筆者紹介:安藤隆人
1978年2月9日生まれ。元銀行員の経歴を持ち、ユース年代は自身の大学時代から取材を続けている、この年代のエキスパート。日本列島、世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。育成年代を精力的に取材する“ユース教授”。主な著書は『走り続ける才能たち 彼らと僕のサッカー人生』(実業之日本社)、『高校サッカー聖地物語』(講談社)、『 星稜高校サッカー部優勝への軌跡―北陸のサッカーを全国へと導いた河崎護の30年』(サッカーマガジン)など▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2015

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