[クラブユース選手権(U-18)]「共鳴」して決めた先制点!千葉県1部Lの千葉U-18が、プレミアEAST首位の鹿島ユース撃破!!
ゲキサカ / 2015年7月27日 18時41分
1点を追う鹿島は187cmFW垣田裕暉(3年)をターゲットとしたパワフルな攻撃。千葉は相手のキーマンに空中戦で競り負けることもあったが、長谷川雄介(3年)と柳田健太郎(2年)の両CBがよく食い下がって制空権を完全には渡さなかった。そしてセカンドボールをMF横山玄徳(3年)や大塚が良く拾って連続攻撃を許さない。19分、鹿島は右クロスから垣田が右足で狙ったが、千葉GK辻が反応。ゴール前のこぼれ球を鹿島が詰めようとしたが、千葉はいち早く反応した右SB角谷拓海(3年)がかき出して窮地を逃れる。22分にも左クロスから鹿島MF平戸太貴(3年)が放ったヘディングシュートがゴール左上隅を捉えたものの、辻が右手ワンハンドでセーブ。鹿島はセカンドボールで千葉に粘られ、またスペースを活かして攻め返してくる相手を飲み込むことができない。
千葉ゴールを脅かすシーンをつくるものの、追いつくことのできない鹿島は終盤、CB町田も前線に上げてパワープレー。だが千葉は後半アディショナルタイム、ゴール正面右寄りの位置でFKを獲得すると、氣田が右足でゴール左隅へ決めて勝負を決定づけた。辻は「相手はプレミア首位で自分たちは県リーグでリーグのレベルは違いますし、周りの人とかアントラーズの人も『アントラーズが勝つでしょう』と思っていると思って、それが逆に気合に繋がって、最後まで走り切って結果もついてきたのかなと思います。攻撃も、守備もみんな細かいところまでやってくれていたので、良かった。自分たちは走るサッカーだけれど、アントラーズも走るサッカーで球際強く来ると聞いていた。そこで負けたら自分たちの良さも出ないし、相手にペース持っていかれると思った。暑いんですけど、でもベンチにも仲間たちがいるので、そこは走り切って疲れたら交代してそれでどんどん走ってという。後のことは気にしないで全力で走って相手を上回ることができた」と喜んだ。
千葉はチームの柱であるU-18日本代表CB岡野洵(3年)が体調不良による欠場が続くが、その穴を全員で埋めている。江尻監督は「勝因は鹿島よりも走れていたかなと思います。チームの中心の選手がいなくてもみんなが一体感もってやれば、できるんだということを掴んでくれたと思う。ひとりに頼るんじゃなくてみんなで戦うんだということはボクも(現役時代から)やってきて必要でしたし、世の中に出るためには絶対に必要だと思っている」。復帰を目指す岡野のためにも、全員が助け合って手にしたベスト8。江尻監督は「今やっていることをボクらは継続するだけ。良くても悪くてもボクらは続けるだけなので、それで今この時の、一番大切な18歳の夏をみんながいい経験できればいい」と微笑んだ。これで今大会は千葉県1部に所属するチームが、高校年代最高峰のプレミアリーグ勢相手に2勝。存在感を示している千葉の次の対戦相手はまたプレミアリーグ勢で同県のライバル・柏U-18。大塚は「この暑い中、自分たちがどれだけ走るかというのが課題。チーム全体で相手よりも走るということをしなければアントラーズ戦みたいな試合はできない。去年ベスト8だったのでベスト4へ行きたいです」と意気込んだ。「勝ったら焼肉だ!」と盛り上がった鹿島戦とまた違い、自然とモチベーション高まる試合でも千葉らしく走って、相手の隙を突いて白星を掴み取る。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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