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[総体]広島特別指定選手の四中工MF森島司に期待される「1.5倍、2倍」の頑張り

ゲキサカ / 2015年8月6日 17時37分

[総体]広島特別指定選手の四中工MF森島司に期待される「1.5倍、2倍」の頑張り

[8.4 全国高校総体2回戦 東福岡高 4-1 四日市中央工高 三木総合防災公園陸上競技場]

 四日市中央工高は前回王者・東福岡高と好勝負を演じながら惜敗。1-1で迎えた後半20分前後にGK五十部泰造が3連続でビッグセーブしたが、30分にPKで勝ち越されると、その後2点を失って1-4で敗れた。

 樋口士郎監督は試合後、チームが踏ん張っていた時間帯に大黒柱であるU-18日本代表MF森島司主将がビッグチャンスをつくることができなかったことを指摘。「後半のところで森島がね。攻守の中でスプリントの数が増えてこないと。あの子が最後存在感を見せないと、ウチは苦しいと思いますね。違いを見せられるプレーヤーが違いを見せられなかったのが大きかったと思います。GKのビッグセーブが3本続いたところで小林(颯)と(森島)司のところでビッグチャンスが来なければいけない。そこがつくれなかった。あの子らの運動量、タフさでまだまだ緩いところがありますね」とさらなる奮起を促した。

 サンフレッチェ広島の特別指定選手に登録されている森島については「人とは違う視野の広さとアイディアがある」と期待も大きいだけに、厳しい言葉を並べていた。今回の三重県予選決勝での決勝ゴールやプリンスリーグ東海など、森島が違いを示して勝った試合もある。だが、2回戦屈指の注目カードとなったこの日は競った状況で違いを発揮することができず。「あの1-1の状況で、アイツが『あ、凄いな!』『そこに出したか!』みたいなものが欲しかったですね」と残念がった。

 森島は開始3分にDFラインの背後へ落としたボールで先制点をアシスト。後半10分には相手DF2人を強引に剥がしてチャンスメークした。「相手が間延びしていた。2人抜いた時は(前が)がら空きだった。1人かわしたらああいう状況が生まれると思っていて、ドリブルをきょうは意識していました」。だが、終盤は自身のボールロストからスルーパスを通されて失点し、「負けるときはボクから始まる」と首を振った。そして「もうちょっとボール触れれば、自分の中でももっとできたと思うんですけど。きょうは前後の動きで甘い部分があった。攻撃はできたんですけど、守備が任せきりだった。プレーの距離、行動範囲を広げたい」と反省し、成長することを誓った。

 かつて全国制覇した歴史を持つ四日市中央工は三重県を代表する名門校だが、全国トップクラスのチームと比べると選手層は決して厚くはない。その中でチームを引っ張る存在の奮闘がチームを全国上位へと押し上げてきた。樋口監督は「『中心となる選手がいかに1.5倍、2倍頑張るか』といつも言っているんですけど。ウチは負けることも多いし、上手く行かないこともある。(現在日本代表の広島FW浅野拓磨らも)1.5倍頑張って引き上げてきたし、それが代表に繋がっている」という。

 注目度の高いエース、森島も1.5倍、2倍の頑張りでチームを成長させることができるか。「意識して今日ダメだった距離だったりを改善したい。夏でいっぱい走れたら冬も距離は走れると思いますし、夏でどれだけプレーの幅広げて、キツいなかでボールロストしないで前に繋げて入って行ったり、自分が行ったら一人抜くぞとか入ったら仕事したいですね」。この日は苛立ってレフリーのせいにしてしまうなど精神的な甘さもあった。「四中工のリーダー」としてふさわしい違いを示すプレー、振る舞いをしてチームのレベルを引き上げる。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2015

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