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本人も驚いた左SB起用、米倉がデビュー戦でアシスト

ゲキサカ / 2015年8月10日 3時49分

本人も驚いた左SB起用、米倉がデビュー戦でアシスト

[8.9 東アジア杯 日本1-1中国 武漢]

 本人も驚くA代表デビューとなった。日本代表初選出のDF米倉恒貴(G大阪)が先発デビュー。そのポジションは、まさかの左サイドバックだった。

 前日8日の練習前にバヒド・ハリルホジッチ監督から突然、聞かれた。「左サイドバックをやったことはあるか?」「ないです」。そうしたやり取りの末、「でも行くぞ」と指揮官に命じられ、非公開だった前日練習で「10分ぐらい(左サイドバックを)やった」のだという。

「相手の(右サイドハーフの)7番(ウー・レイ)がスピードが速かったので、それに対応してほしいと。でも、個人的には攻撃で何か違いを見せられたらいいなと思っていた」

 開始早々に攻撃参加し、相手ゴール前でFKを獲得した。前半15分にはMF武藤雄樹のスルーパスに反応し、PA内へ走り込んだ。果敢なオーバーラップが実を結ぶ。0-1で迎えた前半41分、DF槙野智章のスルーパスを左足ワンタッチでゴール前に折り返し、武藤の同点ゴールをアシストした。

「攻撃で何か見せたかった。アシストできたのはよかった。でも、試合に勝てなかったので残念」。所属するG大阪では右サイドバックを務めるが、そもそもサイドバック自体が本職ではなかった。攻撃的なMFから千葉時代の13年に右サイドバックへコンバート。攻撃的なサイドバックとして新境地を開拓し、14年にG大阪へ完全移籍した。昨季は3冠に貢献。サイドバック転向からわずか2年半でA代表へ上り詰めた。

「前にいるのは(宇佐美)貴史だし、攻撃は問題ないと思っていた。問題は守備かなと。槙野くんにもかなり声をかけてもらった」。それでも1対1の守備で体を張り、豊富な運動量でピッチを上下動した。未経験のポジションでのA代表デビュー。アシストという一つの結果を残し、最後の最後で指揮官にアピールした。

(取材・文 西山紘平)
●東アジア杯2015特集

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