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[プリンスリーグ東北]青森山田セカンドに敗戦・・・U-18代表佐々木、トップ内定小島欠いた仙台ユース3連覇逃す

ゲキサカ / 2015年9月21日 10時32分

 そして39分、青森山田セカンドFW小田聖真(3年)がドリブルで中央突破し、右サイドに開いたFW黒田凱(2年)にパス。黒田は「小田君が背後に抜けられるので、その横さえ作っておけば2対1から1対0に持ち込んで無人のゴールに決められると思い、横を作ることだけ考えた」と語る通り、仙台守備陣の間をすり抜け、GKが飛び出した所で落ち着いてゴールを決めた。黒田剛監督を父に持つストライカーが大仕事をやってのけ、前半は青森山田セカンドリードで終えた。

 後半に入っても青森山田セカンドが不安定な仙台守備陣の隙を突きカウンターでチャンスを作る展開は変わらなかった。仙台は本吉へのロングボールに活路を見出すもチャンスがなかなか作れない。選手交代で2年生選手を次々に投入するも、状況は変わらず時間だけが過ぎていった。最後まで仙台ユースは攻守ともちぐはぐなまま試合終了。2-1で青森山田セカンドが勝利。この後行われた尚志対聖和学園で尚志が勝利したため、連敗の仙台は優勝の可能性が消え、悲願の3連覇とプレミアリーグ昇格は夢と消えた。

 試合後の仙台は涙を流すよりも茫然自失、起こったことを受け入れられないといった表情の選手が大半だった。越後和男監督は「あんな試合をしていたら勝てないのは当たり前。良かった選手は一人もいない。ケガ人がいるのはどこも一緒だ」と怒りの表情で足早にクラブハウスへ戻ったことからも、いかに不本意な内容だったかがうかがえる。

 チームキャプテンのMF本郷桂佑(3年)が学業専念、ゲームキャプテンの佐々木匠がトップ招集で不在のためキャプテンマークを巻いたMF縄靖也(3年)は「昨年とは違い高さ勝負を上手く入れていくチームスタイルだったが、その高さ勝負で勝ちきれずにチャンスを作れなくて、全体的に決定的なチャンスが少なかった。もっと前でプレーできる時間を増やせれば良かった」と敗因を語った。

 仙台は3年生にタレントを多く抱え、夏の全国大会も過去最高の成績を残し、3連覇は有力視されていた。しかし佐々木匠が頻繁にトップや代表に招集され、小島をはじめ負傷者が続出し、チームのクオリティを保つことができなかった。それでも縄は「尚志には前回大差で負けているので、東北で1番にはなれなくても、勝てるんだというところを見せたい」と語る。最終節・尚志戦は消化試合となったが、前回対戦で0-4と完敗しただけに意地を見せたいところだ。そして今シーズン最後の大会となるJユースカップでもう一度夏に見せた輝きを取り戻したい。この2ヶ月間で天国と地獄を見た仙台ユース。筆舌に尽くしがたい悔しさをJユースカップ優勝に向けた力に変えなければならない。

(取材・文 小林健志)▼関連リンク
【特設】2015 プリンスリーグ東北

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