群馬と讃岐は練習場不備などでJ2ライセンスに…会計不正発覚した愛媛にもJ1ライセンス
ゲキサカ / 2015年9月29日 22時46分
Jリーグは29日、2016年シーズンのJ1およびJ2クラブライセンスの判定結果を発表した。今季、J1とJ2に在籍する40クラブすべてにライセンスが交付され、J3クラブ4クラブにもライセンスが交付された。
注目されたJ3首位を走るレノファ山口FC(写真)には、無事来季のJ2ライセンスが交付された。順位的な条件を満たした上で、今季の1試合平均入場者数3000人以上や広告料収入1億円以上などの要件を満たせば、J2昇格が認められる。
J1ライセンスが交付されたクラブは、昨季の37クラブから変動はなかった。ただ、ツエーゲン金沢とFC岐阜が新たに認定されたのに対し、ザスパクサツ群馬とカマタマーレ讃岐はJ2ライセンスとなった。これは今季よりJ1ライセンス取得条件に追加された「トレーニング施設に天然芝のピッチを1面以上」、「条件を満たしたクラブハウスの保持」などの項目を満たしていないためで、会見したスタジアム推進グループマネージャーの佐藤仁司氏は、「これまでよりも練習環境が悪化したという意味合いではなく、ハードルが高くなったということ」と説明。金沢はトレーニング施設の改修で条件を満たし、岐阜もスタジアムは岐阜県、トレーニング施設は岐阜市の協力を得て、J1ライセンスの条件を満たした。
今後新たに追加される具体的な項目については未定。ただ、同じく会見したクラブライセンスマネージャーの青影宜典氏は、「将来的にはB等級をA等級、C等級をB等級にしたい(※1)」と展望を述べ、「例えば3年後までにというように、みなさんにお知らせをしてからというふうになります」と猶予期間をしっかり与えることを強調した。
また青影氏は、特定のクラブについての言及は避けたいとしながらも、今春、不正会計があったことが発覚した愛媛FCについて説明。「会計不正は確かに発生したが、その後、組織的な大きな改善が見られた。社長が交代したり、地元の銀行、自治体から人を派遣してもらったり、組織体制が大きく変革した。いろいろな面で組織力が充実していっている。不正のあった当初から比べると大きな改善がみられる」と評価した。
※1 クラブライセンス交付規則は、内容の重要性に応じて、「A」「B」「C」の3つの等級に区分されている。A等級はライセンス交付には必須で、これを満たさないとライセンスを失うことになる。大きな話題を集める3期連続赤字などの財務項目はこれに該当する。B等級はライセンス交付には必須だが、ライセンスを失うわけではなく、制裁のみが科せられる基準。C等級は将来的に必須となる可能性があるものと分類されている。
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