[選手権予選]「まずは県予選優勝」攻守にタレント揃う矢板中央、全国4強越え、その先への第一関門を9-0快勝:栃木
ゲキサカ / 2015年10月17日 21時43分
川上と星を中心に相手の反撃を芽を早い段階で潰す矢板中央は後半、足を攣らせる選手が続出した佐野東からさらに加点する。6分に澤野が左サイド後方から蹴りこんだ右足FKがGKの頭上を越えてそのままゴール。13分には右クロスのこぼれ球を森本が豪快に左足で突き刺して7点目を奪った。そして25分には左CKから交代出場のFW大畑亜輝(3年)が8点目。そして37分には坪川の右CKを川上が頭で決めて9-0で試合を終えた。
県2冠を獲得して迎えた総体予選は決勝で敗退。星は「決定力が欠けていて、取れるところで取れなくて、負けパターンにハマってしまって負けてしまった」と振り返る。フェスティバルでも結果を残すなど、全国的にも評価の高かった春からまさかの予選敗退。チームリーダーの星が「自分らの中でもどこか心の甘さがあった。チームとしての甘さと個人としての甘さが出た大会だったと思います」と反省する総体予選からチームは危機感をもって成長を目指してきた。その成果は確実に実となり、この日は個々の能力の高さと高橋監督が「ちょっと今までスピードが遅かった。最後スピードアップすることは意識してやっていました。手数かけて下げてどうのといういうところで結果が出ていなかったので、シンプルにやろうと」と説明したダイナミックな攻撃で圧倒。また、チームはこの試合では数が少なかったものの、左利きの司令塔・坪川が縦に割って入ったり、コンビネーションからゴールを奪う上手さも備える。
全国総体準優勝の市立船橋高と練習試合で引き分けるなど、チームは手応えも掴んでいる。その力を全国で発揮するためにまずは何としても県予選を突破すること。高橋監督は「とにかく、いろいろな相手が精一杯やってくると思う。最後まで我々の諦めない粘り強いサッカーをやって、延長戦でも、PK戦でも結果を出せるように全員サッカーで頑張っていきたい」。そして川上は「全国でもいい勝負できると思う。練習試合も重ねてきたし、いい結果も出ている。連動のところがまだ甘いと思うけれど、この予選で直していければ全国でも行けると思います。まずは県予選優勝することだと思うんですけど、全国行ってウチのベスト4という目標を越えて準決勝、決勝と上がっていって全国制覇したいです」。課題はまだまだある。だが、予選の中でさらに成長を遂げて第1目標を達成し、全国で大暴れする。
[写真]矢板中央は前半アディショナルタイム、この日左サイドで存在感を発揮したMF茂呂がヘディングシュートを決める
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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