ハリル評と自己評価のズレに首をひねる原口「でも、大事なのは結果を出すこと」
ゲキサカ / 2015年11月10日 23時20分
6月のサプライズ招集から始まり、6月11日のイラク戦で代表初ゴール、そして9月8日のアフガニスタン戦では13年7月28日の東アジア杯・韓国戦以来の先発。その間、国内組だけで戦った東アジア杯を除く全6試合に出場しているFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)が、「今回のW杯予選2試合では必ず結果を出す」と決意を語った。
ゴールを奪うことをノルマとしているのは、激しいレギュラー争いがあるからだ。指揮官は今回、DFを削っていつもより一人多くFWを招集した。
「自分はレギュラーだとはまったく思っていないし、いつ23人から外されてもおかしくないと思っている」と話す原口は、「練習では監督が言っていることを集中して聞いて理解し、球際で戦う。そういうことを毎日やっていかなければ生き残れない」と表情を険しくする。
だからこそ、「どんな形であれ、結果を出したい。良い形で点を取るのが一番良いが、悪い形でも構わない」とゴールへの意欲を燃やす。
ハリルホジッチ監督には両サイドはもちろんのこと、ボランチやサイドバックなど、今までなら考えもしなかったポジションで起用されることも増えている。
原口自身、それについては「自分にとっては良い経験になっている」と前向きにとらえているが、心の奥では引っかかることもあるようだ。それは、「自分が考える自分の良さと、監督が考える自分の良さがちょっと違う」ということ。
ハリルホジッチ監督は代表メンバー発表の際、「原口はクラブで常にプレーしている。いろいろなポジションでプレーできる。サイド、中央。ゲームの状況によって変えることができる。コンプリートな選手。運動量も多い」と、攻撃のマルチプレイヤーとして評価しているが、原口は「自分としては突破の部分でも良さを出して行きたいという気持ちがある」というのが本音なのだ。
とはいえ、今はとにかく代表に定着し、先発の座を手にしていくことが先決。指揮官の評価との“ズレ”を感じながらも「結果を必ず出したい」と言葉に力を込める。
非公開練習では逆サイドからのボールに対して斜めに走り込む動きなど、多彩な攻め方に取り組んだ。「ダイアゴナルは僕の課題でもあるから、公式戦でその形が成功すれば自信になる」。持ち味とするドリブル突破に加え、クロスやパスに点で合わせる動きを身につけていこうとしている原口。指揮官の目に止まり続けるためにもゴールという結果を望んでいる。
(取材・文 矢内由美子)
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