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流経柏高から浪人生活を経て掴んだ王座、早稲田大・最年長DF八角の戦い

ゲキサカ / 2015年11月15日 21時36分

 4月から続く身体の不調は11月になった現在も収まらず。この日の法政大戦でも、「プレーに集中したくても弱い自分がいて、そのせいであまり納得いくパフォーマンスはできなかった」。万全なコンディションではなかったが、左サイドで攻守に貢献。チームは2-1で勝利すると、関東制覇を成し遂げた。

「ここまで苦しみながらも結果を出せたのも、応援したり、支えてくれた周りの人の存在があってのもの。自分にこのままじゃ終われないと強く思わせてくれた」

 今季の早稲田大は22戦19失点とリーグ最小失点を誇る。その左サイドを担う八角は、チームのなかで誰よりも危機察知力に優れているのかもしれない。チームメイトが得点を決めたときも、嬉しさよりも「危機感を感じる」と言い、「点を取ってくれた分、守る責任感は増してくる。DFとして失点しないのが一番大事」と力を込めるとおりだ。最終ラインに、新井純平(3年=浦和ユース)、奧山政幸(4年=名古屋U-18)、金沢とタレントが揃う早稲田大。そんななかで八角は、一味違った異質の輝きをみせている。

 関東制覇を遂げ、少し肩の荷も降りたかに思うが、全日本大学選手権(インカレ)も控えていることから、八角は「ここからの方が苦しい」と苦笑い。それでも、「日本一になって、喜びを抑えられないような自分になるために。インカレへ向けて準備できれば」と誓う。終始、固い表情で話していたDFだったが、このときばかりは未来を見つめて微笑んだ。

(取材・文 片岡涼)●第89回関東大学1部L特集

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