鹿実が誇る「高速の要塞」大南拓磨、磐田で躍進期す
ゲキサカ / 2015年11月22日 13時2分
180cm超の長身選手が、チームトップの快足を飛ばし、驚異的な高さの打点からヘディングを打ち下ろす。天性の身体能力を持つDF大南拓磨(鹿児島実高3年)のジュビロ磐田入団が20日に発表された。愛知県出身の大南は、名古屋FCジュニアユース時代にFWを務めていたが「球際の強さに憧れて」(大南)鹿児島実に入学後、CBに転向。恵まれた身体能力を武器に台頭し、不可欠な主軸選手に成長した。8月の下旬には、約1週間にわたって磐田の練習に参加。「自分が知っている世界とは、プレーのスピード感が違った。ただ、自分はまだセンターバックとしての経験が浅く、成長しないといけないと思っている中で、磐田には選手を育ててくれる指導者がいる、環境があると感じた」と成長できる環境を最大の理由に、入団を決意した。
センターバックは、経験が重要なポジションだ。大南は、対人と空中戦に絶対的な自信を示すが「中盤を動かして組織的な守備を構築するコーチングや(利き足ではない)左足のキックの精度は、まだ課題。それに、夏の高校総体(インターハイ)の県予選決勝の神村学園高戦では、熱くなり過ぎて前に押し出されて、裏を取られてしまった。熱さだけでなく、冷静さも持たないといけない」と多くの課題を意識している。夏には全国高校総体に出場したが、立正大淞南高(島根)との初戦で敗退。再度日本一を目指した今冬の選手権予選では、準決勝で鹿児島城西高に逆転負け。1-3とされてからは大南が前線に上がってパワープレーを展開したが、及ばなかった。能力の高さは随所に感じられるが、求める結果につながるまでには至っていないのが現状だ。
しかし、課題としているカバーリングの面でもポテンシャルは高い。大型で快足を誇るエースFW大下翔(3年)が「自分には、相手と横並びになれば負けないスピードがある。でも、拓磨には負ける。チームでアイツが一番速い」と認めるように、足の速さも一級品だ。技術はもちろん、身体能力に優れた能力も多く集まることで知られる強豪校で、速さでも高さでもトップという事実が、潜在能力の高さを証明している。今はまだ粗さの目立つプレーも、経験を積むことで改善し、最強の要塞となり得る逸材だ。大南は、鹿児島実高での3年間を通じて、中学生時代にはなかった周囲への感謝、配慮をプレーに込められるようになったことが最大の成長と自認している。「以前は周りの人のために戦う感覚は持っていなかった。でも、高校に入って、メンバーから外れた仲間の分まで頑張ろうとか、そういう意識を持てるようになった」と話した。
CBへの転向という人生の転機を迎えた鹿児島での3年間を終え、いよいよJリーグの舞台へ挑む。経験豊富な選手たちにもまれながら、恵まれた資質を伸ばし、大きな期待がかかるプロの世界で、声援に応えるプレーを見せることが目標となる。たくましく磨かれた「高速の要塞」が才能を存分に開花させる日が楽しみだ。
(取材・文 平野貴也)「夢の選手権」への切符をかけて、各地で続く熱い戦い「地区予選」!
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