[横山杯]球際、運動量、切り替え徹底!激しさ見せた習志野が國學院久我山破る
ゲキサカ / 2015年12月28日 21時40分
[12.28 横山杯決勝第1リーグ第1戦 習志野高 3-2 國學院久我山高 HASAKI SOCCER VILLAGE B面]
来年度の躍進を狙う強豪校の1、2年生たちが「サッカータウン波崎」で力を磨く「横山杯 第16回全国ユース招待サッカー大会」の1st(トップ)Divisionは28日、予選リーグを突破した8校による決勝リーグへ突入。千葉の伝統校・習志野高と3年連続で選手権に出場する國學院久我山高(東京)との一戦は3ー2で習志野が勝った。
「(昨年に比べて)技術レベルはかなり落ちる。球際ガツガツ行けるように。そして運動量、切り替えの3つを意識してやっている。そこ落としたら技術あるチームに勝てない」。習志野の砂金伸監督は新チームにまず原則の部分を求めている。現3年生の世代でも主力だったCB埴田裕己、CB木村将己、左SB海田航佑、MF金木壱成、MF米田陽斗らを残す新チームは、彼らを軸に横山杯の予選リーグを4勝1分の成績で勝ち上がってきた。
対する國學院久我山は選手権メンバーの主力クラスこそ不在だったが、「調整よりもここで揉まれた方がいいと思っている」(清水恭孝監督)という理由でFW安藤謙生やMF戸田佳佑ら選手権の登録メンバー入りしている1、2年生9選手が出場。主力クラスが調整日だったこの日は清水監督や李済華総監督がベンチに入って見守る中でのプレーとなった。
その中で習志野MF松木玲生が「ドリブルとパスをパスを織り交ぜてきて、捕まえるのが難しくてやりにくかった」と評した國學院久我山だったが、試合後に清水監督から「勝つことにこだわっていない。これくらい(でいいという考え)、じゃダメ。基準をつくってそれを目指して頑張るんだよ」と指摘されるゲームとなった。個々の技術で上回る國學院久我山だが、習志野の厳しい攻守に対して緩さが出て相手に飲み込まれてしまう。
前半、習志野はサイド攻撃から最後はゴール前で米田が競ったこぼれを松木が決めて先制。さらに27分には松木の右足ミドルのこぼれ球を米田が左足で押し込んで2-0とする。後半8分にも金木とのパス交換で抜けだした松木がこの日2点目のゴールを奪う。國學院久我山は安藤のスピードを活かした抜け出しや交代出場FW平田彰汰の鋭い仕掛けなどで反撃するが、埴田や木村中心に堅い習志野に跳ね返され、逆に決定機をつくられて苦しい試合となった。
それでも終盤、FW鵜生川治臣のミドルシュートのこぼれ球を平田が頭で押し込んで1点を返すと、直後にもこぼれ球を鵜生川が右足で決めて1点差とする。だが反撃もここまで。習志野が3-2で勝利した。國學院久我山にとってはメンタル面含めて反省の試合に。一方の習志野は砂金監督が「(予選リーグで)5試合やって掴めてきていると思う」というように自分たちがどう戦っていくのか、感覚を掴んできている。松木が「DFラインがだいたい(去年から)出ていたんで心強いですね」というバックラインの支えの下、個々はこれからだが「雰囲気もいいのでチーム力で勝っていきたい」という習志野。まずは球際、運動量、切り替えのベースを徹底し、そこからチームで勝つため、強くなるための術を積み上げていく。
(取材・文 吉田太郎)
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