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[MOM1649]中京大中京DF水口豪(3年)_憧れの11番を背負い、流れを変える先制弾

ゲキサカ / 2016年1月1日 0時29分

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 中京大中京4-0初芝橋本 NACK]

 序盤、劣勢だった展開を変えたのは、チームの武器であるセットプレーだった。前半31分、CKを得た中京大中京高(愛知)は、MF辻星哉(3年)がクロスを上げる。GK栗山聖(3年)がボールを弾いたところを逃さなかったのが、DF水口豪(3年)だった。左SBは、ボックス内にこぼれたボールにいち早く反応、ジャンビングボレーでシュートをゴールに突き刺した。

 岡山哲也監督は、「警戒されてきている中で、本人(辻)もいろいろ球種やコースを考えている。それでもゴールを決められたのは、うちのストロングポイントかなと思います。僕の考えでセットプレーは、6割から8割キッカーで決まる。それは辻の存在感は大きい。なぜかというと、中に入る人間が信頼して入っていけるから」と説明し、辻の蹴るセットプレーがチームの大きな武器であることを全国の舞台で再認識した。

 そして、再認識するきっかけとなったゴールを決めた水口についても、「身体能力が高い、彼ならではのゴール。クロスは外に出すんだけど、このシュートは枠の中に入れてくれましたね」と、称えた。

 試合の流れを決めたゴールについて、「もう決めなきゃという感じでした。『行ける』と思ってがむしゃらに突っ込んでいった結果、決めることができてよかったです。(ボレーは)昔、FWをやっていたので打てました。あのゴールから流れが良くなったと思います」と、白い歯をこぼした。

 先制点を挙げる前から、水口は全国の舞台でやや浮足立っていたチームの中で、持ち味の攻撃力を示していた。「僕は昨年の大会も出場させてもらっていたので、試合の入り方とかは大丈夫でした」。そう振り返るように、積極的なプレーを見せた水口は先制点の場面を含め、チーム最多タイとなる3本のシュートを放っている。

 チームの大黒柱であるMF石川将暉(3年)が負傷で欠場している中、トップ下には1年生のMF本山遊大が先発出場した。パスの出し手が変わったものの持ち味が発揮できた要因について、水口は「事前合宿から練習をして、相手の特徴を見てどこが空くとか分析できていた」と、戦い方が徹底できていたことを挙げた。そして「今日は自分でも良いプレーができたと思っています」と、胸を張った。

 水口は左SBでは珍しく背番号11を付けている。「2年前のキャプテンだった速水聖矢先輩(現中京大)が左SBで、11番を付けていたんです。その先輩にあこがれていたので、同じ番号を付けたかったんです」と、理由を説明した。あこがれていた存在が付けていた番号をさらに輝かせるために、そして過去最高となるベスト4以上の成績を残すために、水口はピッチを駆け続ける。

(取材・文 河合拓)▼関連リンク
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連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2015
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