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[選手権]主力半数以上が1、2年生の駒澤大高、「今日より明日、明日より明後日、努力しないと抜かれる」競争経て来冬8強越えへ

ゲキサカ / 2016年1月6日 6時40分

[1.5 全国高校選手権準々決勝 駒澤大高 0-1 東福岡高 駒沢]

 駒澤大高は夏の全国王者・東福岡高に0-1で敗戦。苦しみながらも「意地で勝ってきた」(大野祥司監督)3回戦までから、この日は格上と言える存在の東福岡に思い切って勝負を挑んだ。183cmCB佐藤瑶大(2年)の欠場というアクシデントがあったものの、ロングボール中心の攻撃とハイプレスで相手のリズムを崩し、佐藤の代役としてCBを務めたFW深見侑生主将(3年)と大野監督が「今まで見た1年生の中では最高です。落ち着いていて彼が一番大人ですね」と評した1年生CB西田直也、GK鈴木怜(2年)中心に食い下がった。

 前半は0-0。左SB村上哲(2年)の左足キックが得点を予感させ、30分過ぎにはMF春川龍哉(3年)やFW竹上有祥(3年)が決定機を迎えるなど、むしろ終盤は駒澤大高がペースを握っているように映った。だが、後半ギアを上げてきた東福岡の前に失点。反撃も封じられてしまった。深見は「後半来ると分かっていたんですけど、相手の攻撃をしっかり止めることができずに……。自分たち全力を出し切ったんですけど東福岡凄いなという感じですね」と素直に王者の凄み、強さを口にしていた。

 初出場だった10年度を上回るベスト8進出。だが。ここからさらに上を目指すにはまだ力不足な面があった。大野監督は「ビッグチャンスで仕留められないのがダメ。しっかり守って決めるような、きちっとできるチームが最後生き残ると思う」。それが東福岡との差になった。

 それでもこの日1、2年生7人が先発して、全国準々決勝を経験できたことは大きい。ロッカールームで主将が発した「来年ベスト8越えてくれよ」というエールに対して、泣きじゃくる1、2年生は声を返すことができなかったという。それでも深見は「今年ベスト8で(本来先発の)8人は1、2年生。来年は優勝を狙ってほしい。彼らならそれくらいの実力があると思うのでやってほしいです」と期待した。

 ただし、今回先発メンバーとして戦った彼らがそのまま来季の主力になるわけではない。「今日より明日、明日より明後日、努力しないと抜かれるという世界」(大野監督)で一からの先発争い。それを勝ち抜いた者たちが来冬、8強越え、日本一に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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